仏週刊紙襲撃事件 ユーモア通じない人にも届くネット社会の怖さ

2015年01月15日 11時00分

 預言者が裸に! 仏週刊紙襲撃事件に抗議して同国内で370万人規模のデモが行われた。パリだけでも160万人に上るという。テロ行為に対する怒りがそれだけ大きいということだが、一方で被害に遭った週刊紙「シャルリー・エブド」が掲載した風刺画が過激すぎたという声も上がっている。イスラム教の預言者が裸になったり、首を切られそうになったりとイスラム教徒が見たら激怒ものだ。テロは許されないとはいえ、これも表現の自由なのか?

 

 

 11日に行われたデモには、世界50か国の首脳も参加。近隣の英国やドイツだけでなく、イスラエルやパレスチナ自治政府からも参加があった。370万人は「フランス史上最大」(内務省)。テロに屈さず、言論の自由擁護に国民が立ち上がった「2015年1月11日」は同国の歴史に残る日となった。


 関連事件を含めた犠牲者が17人という衝撃の大きさの一方で、テロの引き金になったという一連の風刺画の内容も問題になっている。同紙で掲載されてきたイスラム教原理主義に対する風刺画はどんなものだったのか。


 中東を席巻する過激派イスラム国が処刑を繰り返していたことを風刺して、黒ずくめの男がイスラム教の預言者ムハンマドの首に刃物を当てる。また、預言者が両手足を地面に着いて肛門をさらす。さらに、預言者を同性愛者として描いたものもある。テロは許されないとはいえ、イスラム教徒からしたら抗議したくなるのも当然だろう。


 表現の自由には、超えてはならない一線はないのだろうか。仏在住経験のある国会議員は「フランス国民は芸術や文化に対する理解力がとても高い。過去に植民地政策をしてきた国ですし、異文化に対しては慣れており寛容です。それだけにフランスで事件が起きたことは残念でなりません」と話す。