大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョナ)副社長(40)が、米ニューヨーク・JFK国際空港を離陸直前の同航空機で「ナッツ・リターン事件」を起こし役職を辞任し逮捕されたのは、記憶に新しい。

 この事件で一躍“時の人”になった人物がもう1人いる。趙前副社長に暴言を浴びせられ機内から降ろされ、犯行を隠すためウソの証言や書類作成を強要されたチーフパーサーのパク・チャンジン氏(41)だ。4日の聯合ニュースによると、パク氏は事件後、パニック障害に陥り、病気休暇を取っていた。5日に職場復帰する予定だったが、休暇を延長したという。

 先月には、韓国の公共テレビ局・KBSの単独インタビューに応じ、顔や実名を出して、会社を敵に回す覚悟で洗いざらいぶちまけた。

 大韓航空便をよく利用する韓国系米国人は「この路線のCA(キャビン・アテンダント)は、エコノミークラスだと男性が多いんですが、ビジネス・ファーストクラスは“おつぼねさま”みたいな女性が多く、男性がいたら目立つんです。細身で上品な感じで、おネエとかではないですが、男性的な印象ではないですね」と語る。

 また、パク氏を知る地元男性によれば「彼の座右の銘は、一番好きな歌の歌詞」だという。それが米歌姫ホイットニー・ヒューストン(享年48)が1986年にシングルリリースし大ヒットした「グレイテスト・ラブ・オブ・オール」の歌詞。

「ノー・マター・ホワット・ゼイ・テイク・フロム・ミー(私から何を奪おうと)。ゼイ・キャント・テイク・アウェイ・マイ・ディグニティー(誇りだけは奪えない)」

 パク氏は今月23日まで病気休暇し、その後は同社で勤務を続ける予定だという。