住めば都?年越し刑務所を狙う困った人々

2014年12月28日 11時00分

 この年の瀬もまた、世知辛い世の中を物語るような事件が起きている。

 舞台はJR武蔵野線の車中。千葉県内の市川塩浜―新浦安駅間を走行中の上り電車の中で、女子高生(17)の尻を触ったとして、県迷惑防止条例違反容疑で松戸市の自称アルバイトの男(29)が先日、県警浦安署に逮捕された。

 事件発生は11日午前8時5分ごろ。「通勤通学の満員電車で、男は女性の背後から左手で左のお尻を触った。女性が相手の手を捕まえて、駅の事務所に突き出した」(同署幹部)。男は容疑を認めている。注目すべきは犯行動機。「女性であれば誰でもよかった。目の前にいたのがたまたま女子高生だった。女性の体を触れば、警察に捕まって安定した生活ができると思った」と供述したのだ。

 男は派遣社員のドライバーで、独身の一人暮らし。過去にも同様の痴漢で逮捕歴があるという。「住めば都で、そのときの刑務所生活が忘れられなかったのかも」(同署幹部)

 年末年始が近づくと、自ら軽犯罪を起こして刑務所に入ろうとする人が後を絶たない。警察関係者は「橋の下で生活している人が『年越しぐらいは温かいところで暮らしたい』と、無銭飲食をすることは確かによくあった。痴漢は珍しいけど、捕まる前に食欲か性欲を満たすだけの違いだ」と解説する。

 刑務所では正月用のごちそうが出される場合もある。監獄とはいえ、雨風がしのげる上に正月気分まで味わえるなら、自ら捕まりたい者が出てきてもおかしくない。「こういうやからを見るにつけ、景気は回復してないと実感するよ」(同)

 刑務所だけでなく、警察署の留置場もなかなか快適らしい。「3食だけじゃなく、スナック菓子なんかのオヤツも出る」(同署幹部)。留置場で新年を迎えてしまうバカな酔っ払いも増えるそうだ。