オウム平田被告“ヘソクリ”80万円

2014年12月17日 18時00分

 オウム真理教元幹部、平田信被告(49)の控訴審が16日、東京高裁(八木正一裁判長)で開かれた。弁護側は3月7日の一審で下された懲役9年の量刑は重過ぎると主張した。

 一審では、目黒公証役場の事務長仮谷清志さん(当時68)拉致事件や宗教家マンション爆破事件など起訴された3つの事件すべてで、関与が認められていた。

 一審と違ってノーネクタイで出廷した平田被告は、被害者参加した仮谷さんの長男、実さんに何度も礼をして謝罪の言葉を繰り返した。

 弁護側は、証人の証言が一方では採用され、また一方で不採用となることを「ご都合主義の判決に納得がいかない」と主張。検察側は控訴棄却を求め、即日結審した。

 この日は、主に遺族への賠償方法について補足説明が行われた。逃亡中に同棲していた元信者の女性が働いてためた金を賠償金にすることを決めていたが、当時ヒモだった平田被告の金ではないことに後ろめたさがあるという。

「自分だけの(力で稼いだ)お金がないかといろいろ考えたところ、警察に証拠品として押収されていたキャッシュカードが還付された。それを充てようとした。取り調べのときに刑事から『80万円入ってたぞ』と言われました」と平田被告。

 これは出家する前に作っていた郵便貯金の口座だという。だが、オウムでは出家のときに全財産をお布施として差し出すのが通例だ。教団外に金を残しておくとは「いつか脱会したときに使おう」とでも思ったのか。煮え切らなさがにじみ出ていた。

 判決は3月4日に下される。また、1月16日から始まる元幹部高橋克也被告(56)の裁判にも証人出廷する予定だ。