神戸遺体遺棄 警察が捜す共犯者の存在

2014年09月28日 07時00分

 兵庫県神戸市長田区の小学1年生、生田美玲さん(6)の死体遺棄事件で26日、捜索が続く君野康弘容疑者(47)の自宅から美玲さんのリュックサックが発見された。だが依然、遺体の切断に使用された刃物が見つかっておらず、遺棄現場に血液反応も出ていないため、遺体の切断現場が特定できていない。


 容疑者逮捕から2日たってさらに謎が深まる今回の事件。近隣住民は「容疑者とは別人の、30代ぐらいで顔がパンパンに腫れたオッサンの写真を見せられて『(君野容疑者と)一緒にいるのを見なかったか』と聞き回っている人がいる」と語る。そのため、地元では“共犯者説”が浮上している。


 普通は被疑者宅や現場が特定されると捜査の対象範囲は狭まるはずだが、今になり山を越えて離れた場所までもが捜索範囲となっているようだ。捜査員がクワを持って茂みをかき分けながら捜索している現状は捜査の行き詰まりを感じさせる。


 犯罪社会学者の北芝健氏は「共犯者の存在を示す具体的な話はないが、事件について完全に黙秘するということから、主従関係で上位に立つ共犯者がいる可能性は否定できない。パチンコ店従業員時代に暴力団と接触したり、宗教団体の炊き出しで食事にありつくなど、早くに身寄りを失った容疑者は組織への帰属願望があったと考えられる」と指摘する。


 共犯者がいた場合でも、「犯行の主体者はあくまで容疑者自身」と北芝氏は語る。


「たとえば共犯者が身代金目的で誘拐させて、容疑者に見張らせているうちに手をかけてしまい計画がオジャンになった、などです。近所の児童にツバを吐きかけるというのは子供を遠ざける行為ではなく、小児性愛の傾向がある人からすれば、体液を付着させるセクシュアルな行為。遺体の一部を別に遺棄していることからも性的欲求を満たす犯行だったのだろう」


 遺棄現場に名前入りの診察券やたばこの吸い殻という物証を残していたのに、容疑者は黙秘を続けている。被害者と容疑者の接点となるリュックは自宅に保管してあったのに、血痕も凶器も見つからない。事件には不可解な点が多い。