<神戸小1女児死体遺棄事件>神戸市長田区の小学1年生、生田美玲さん(6)の遺体が見つかった事件で25日、死体遺棄容疑で逮捕された君野康弘容疑者(47)の自宅の家宅捜索が行われ、同容疑者は送検された。

 美玲さんの遺体がどこで切断されたかはいまだ不明。遺体が発見された雑木林からも血液反応が出ていない。入念な捜索が続くアパートの住人は「最近水漏れがあって、9日から美玲さんが行方不明になった後の19日ごろまで段階的に水道工事をしていた。容疑者も蛇口をひねって『水流れてますか~』言うて協力していたわ。僕も手伝ったけど、血液みたいなモンは流れてこんかったね」と話す。

 いまだ凶行の現場は特定されていないが、君野容疑者は現在の自宅に引っ越す前も、徒歩3分ほどのアパートに住んでいたというから、かなり前から周辺の地理には詳しかったと思われる。

 前のアパートの住人は「隣宅に窃盗に入ったという話もある。そのころも窓からテレビやら古着やら布団やら放り投げてわめいとった。早朝、ワシが散歩していると後ろ向きで歩いたり、ぴょんぴょん跳ね回っとった。社会に不満があるのか、ぶつくさ言っとったわ。同じ町にまだ住んでいるとは、神経がすごいね」と顔をしかめていた。

 近所の総合病院に通院していたが、院内で見かけたという患者は「目つきが明らかにおかしかった」という。通院にはバスを利用していたとみられるが、車内で一緒になった女性は「年寄りを押しのけてドカッと座席に座ると、バスの中なのにコップ酒を開けて飲み始めて、降りるまでずっとブツブツ言っていた。気味が悪かった」と話す。

 一方で「基本的に年中、酒臭いが、シラフの時は人が変わったみたいにおとなしい。“ジキル&ハイド”みたいや。『赤い薬を常用してるんや!』と吹聴していて、睡眠薬とアルコールで目が明らかに異常やった」(知人)とも。

 接見した弁護士によると「疲れる」と話したというが、事件についてはいまだ口を閉ざしたままだ。