男2人を逮捕!「コンビニ土下座」恐怖の一部始終

2014年09月11日 08時00分

 映画さながらの恐喝&土下座動画がインターネットにアップされ、御用になるというあきれた事件が大阪で起きて世間を騒がせている。大阪府警茨木署は9日、コンビニ店長の男性(25)や父親のオーナー(51)に因縁をつけてたばこを脅し取ったとして、恐喝の疑いで大阪府東大阪市、無職中村剛容疑者(39)を逮捕。10日には同容疑で新たに同府門真市の会社員野仲史晃容疑者(46)を逮捕した。衝撃的な事件の一部始終と、スピード逮捕となった舞台裏を追跡した。

 事件は、茨木市のコンビニで起きた。逮捕容疑は8日午前11時半ごろ、中村容疑者が数人と共謀し、店長からたばこ6カートン(2万6700円相当)を脅し取った疑い。この事件には伏線があった。

 8日午前1時ごろ、中村容疑者の知人がペットボトルに水を入れるよう店長に求め、断られてトラブルになった。約2時間後、中村容疑者が複数の男女を伴い店に現れ、開封した飲食品などをレジに置いた。怒った店長は「お前らなんか客ちゃう。出て行けや」と販売を拒否。この態度にキレた30代とみられる女が、店長に対してペットボトルを投げつけた。この場面が動画の前半部分。

 中村容疑者は「謝ったほうがエエんちゃうの」と迫り、携帯電話で動画を撮影。それに気づいた店長がケータイを奪ったが、清掃していたため手に泡がついており、中村容疑者の怒りは頂点に。ケータイの調子が悪くなったと主張して「上の人間を出せ」と要求した。

「上の人間」が朝に来ると知らされた中村容疑者は、野仲容疑者らとその時間にまた店を訪れ店長とオーナー、コンビニ店のエリアマネジャーらに土下座させた。このとき「若い衆が店に車を突っ込むと言うとんぞ」などと1時間半近く罵声を浴びせた。これが動画の後半部分だ。時計はすでに11時半近くを指していた。そして「謝りに行くときは手ぶらで行きまんのか?」などと言い、たばこ6カートンを脅し取った。中村容疑者の仲間がアップしたユーチューブの“脅迫&土下座動画”はすさまじいものだった。

 野仲容疑者と30代とみられる女、そして高校生とみられる少女とともに、店のバックヤードに入った中村容疑者。ケータイを横に向けて動画を撮影されそうだったと抗弁した店長に「縦に向けようが、横に向けようがオレの勝手ちゃうんか。お前、そんなん言うんか、ワレ。ケータイ取ったんは、お前ちゃうんか。人のケータイ取って、いっこも反省してへんやんけ。オモテ出えやコラ」と怒号を上げた。

 土下座させ、“誠意”としてたばこを要求したときも「○○ちゃん、何吸うてんの?」と少女に銘柄を聞くなど、蛮行のオンパレードだ。

 同日の夜9時ごろになってオーナーたちは茨木署へ相談に。「穏便にやりたいから被害届は待ってください」とオーナーは話したが、事情を聴いた署員は事件と判断し捜査を開始。結果、すぐに浮上したのが、中村容疑者だった。

「(ネット上で)炎上したからか、今日(9日)の午前6時に(中村容疑者が)こっち(茨木署)に来た。『(コンビニ店で)もめて、謝ってもらったが動画がユーチューブに出ている』と。たばこを脅し取ったとは言わなかった」(捜査関係者)

 その後、オーナーらが被害届を提出し、その場で御用となった。

 オーナーは「全て向こうさんが悪いとは思っていない。息子(店長)にも言葉の配慮が足りないところがあった」。また、一部で本部の社員が店長らに土下座をさせたとの噂も出たが「本部の人が悪者になっているけど真摯に対応してもらって、心配してくださって駆けつけていただいた」と否定した。

 オーナーは「店を守るためなら土下座をすることは恥ずかしいと思っていません」。

 捜査関係者は「ユーチューブも見て捜査をします」とほかにも仲間が事件に関わっているとみて捜査を進める。

「マジメに勤勉にやってギリギリという商いをさせてもらっている。こうやって世間を騒がせて、もしお客さん減るとしんどい」とオーナーは本音をポツリ。

 騒動の影響は計り知れない。