神奈川県横浜市保土ケ谷区の運送業アルバイト魚住祐也容疑者(28)が11日午前1時ごろ、交際相手の東京都墨田区の遠藤美紗さん(21)の頸部や上半身数か所を果物ナイフで刺して殺害したとして、保土ケ谷署に逮捕された。

 保土ケ谷署は「ドライブ中に別れ話になって、一緒に魚住容疑者の自宅に帰ってきた後、10日午前7時ごろに自室で遠藤さんを殺害したと供述している。容疑者の両親は自宅にいたが、言い争う声も悲鳴なども聞かず、普段の休日と同じように過ごしていたそうだ」と語る。

 魚住容疑者は犯行から13時間後の午後8時26分になって戸部警察署に出頭。その20分後、魚住容疑者の母親から保土ケ谷署に通報が入った。同署によると「空白時間の足取りは捜査中。ナイフが遺体のすぐ近くに落ちたままで、遺体を遺棄しようとした様子もない。事件についてはポツポツとしゃべるが反省や後悔の言葉は口にしていない」という。

 遠藤さんのフェイスブックには魚住容疑者との交際の記録がつづられており、事件の“予兆”とも取れる書き込みもあった。書き込みによると、昨年11月ごろから交際。当初は「一緒に暮らす為にコツコツ」とバイトを掛け持ちし、同棲を夢見る様子がうかがえる。

 4月24日には「時には逆ギレされて。(中略)機嫌うかがって。それが最近ストレス。支えてあげるにはまだ早いよ私には。」と疲れ切ったような書き込みもあった。7月5日には「彼からいただいたプレゼント あざーす!」とあったが、同9日には「私もーだめ!後戻りできなくなってる!きゃー!」。その後は「彼」についての書き込みはなく、孤独さばかりをつづっていた。近隣住民は「この辺は5年くらい前に山を切り崩して造成された新興住宅街だから、あいさつ程度で何をしている人か知らなかったけど、最近は女性を連れて、日中に仲良さそうに出歩くのを見かけていたので…(被害者は)あの人ですか」と驚いた様子だった。