“わけあり”少女を狙う鬼畜集団の影

2014年08月13日 08時00分

 栃木県内の採石場近くで発見された段ボール箱に入れられた女性の遺体が、2年前から行方不明になっていた白津佳奈さん(16)だったことが11日、分かった。栃木県警は7日、死体遺棄容疑で出頭した岩崎春敏容疑者(45)を逮捕。もう1人の運搬役と見られる知人の栗林亨容疑者(30)を全国指名手配した。岩崎容疑者は被害者と面識はなく「金で遺棄を頼まれた」と供述。これに専門家は家出少女や行方不明女性を専門に狙う“ある闇組織”の存在を挙げた。

 白津さんの遺体は複数の段ボールをつなぎ合わせた箱に入れられ、今月4日に栃木県佐野市の県道の側斜面で見つかった。県道脇から放り投げたとみられ、段ボールにはへこみがあった。

 死後3日ほど経過しており、遺体に目立った外傷はなかったが、上半身は灰色のタンクトップ、下半身は下着のみで靴は履いていなかった。

 岩崎容疑者は5日夜、警視庁新宿署に出頭。その後、栃木県警は死体遺棄容疑で逮捕。岩崎容疑者は被害者と面識はなく「金で頼まれ、遺体を捨てた」と供述。県警はもう1人の“運搬役”と見られる栗林容疑者を指名手配し、行方を追っている。

 埼玉県北本市出身の白津さんは身長160センチほどで中肉体形。セミロングの茶髪で右の前髪だけは赤く染められていた。左右の耳に複数のピアス穴があり、左手薬指には指輪があった。

 中学時代はソフトテニス部に在籍していた。中学時代の同級生(16)は「明るくて普通の良い友達だった。驚いている」と話した。だが、中学2年のころから不登校に…。預けられていた埼玉県内の児童自立施設からも2012年9月を最後にこつぜんと姿を消し、両親が埼玉県警に行方不明届を出していた。埼玉県警が県内を捜したが見つからず、全国の警察に手配していたという。

 一体どんな事件に巻き込まれてしまったのか?

 警視庁元刑事で犯罪心理学者の北芝健氏は一般論として、「家出少女や家柄的に“わけありな子”を狙う犯罪組織がいる」と指摘。現代の日本社会には、インターネットの交流サイトなどを通じて、少女を言葉巧みに誘い出し監禁する“鬼畜集団”が存在するというのだ。

「いまの日本は平和に見えて、裏では何でもアリな社会。自殺サイトに医者が登録する時代ですからね。中国マフィアは少女を簡単に海外に売り飛ばすし、小学生を監禁して性的サービスを強要する連中もいる。そいつらに共通しているのは精神的に“病んでいる子”に目をつけるということ。そういう子はもろいので、自分を理解してくれると、心も体も許してしまう。気付いた時には犯罪に巻き込まれている」

 東京・新宿の歌舞伎町には家出少女がたくさんいる。歌舞伎町事情通は「少女たちは援助交際や売春で稼いで、覚醒剤を買ったり、ホストクラブにつぎ込んだりしている。少女たちが売春をする後ろには、住所不定のチンピラたちがついているパターンが多い」と明かす。

 北芝氏は岩崎容疑者の供述にも注目する。

「いくらお金をもらえるからといって、見ず知らずの人物から死体遺棄の“仕事”を引き受けるとは思えない。事件の概要や殺害した実行犯くらいは把握しているはずだ。しゃべらないのは、“黒幕”がヤバすぎて言えないということ。警察はメンツにかけて厳しく追及していくだろう」

 白津さんの母親は警察を通じ「私どもの娘であったことに大変動揺しており、言葉もありません。今は一日も早く事件を解決していただくことを願っています」とコメントした。

 同様の被害を出さないためにも、真相究明が急がれる。