全容解明に欠かせない「猟奇少女の父の会見」

2014年08月06日 08時00分

 父親が自ら説明するしかない!! 長崎県佐世保市で高校1年の女子生徒(15)を殺害したとして、殺人の疑いで逮捕された同級生の女子生徒A(16)の父親に対して「出てきてキチンと説明すべき」との声が渦巻いている。そんな中、父親の代理人が、本紙の直撃に答えた。だが、核心部分の質問になると「確認できない」を連発。未成年による凄惨な事件を二度と繰り返させないためにも、全容解明は欠かせない。もはや父親が会見するしかないだろう。

 3月2日にAは実家で父親を金属バットで殴打した。「階段から落ちた」と周囲に説明していた父親だが、実際は瀕死の重傷だった。襲われた理由が分からなかった父親はAを3月中に精神科に通院させることにした。しかも、2か所にだ。

 父親の早すぎる再婚に反発したとの見方に対して、代理人は否定する。

「再婚に反対していたと理由が明白であるなら、精神科に行かせようとはなりません。理由が分かっているのだから。父親は本当に理由が分からなかったのです。再婚に反発というのは(バット殴打前に)再婚すると伝えたことが前提でしょう。しかし、そこはまだ確認ができていません」

 Aの弁護人が発表した文書では再婚に賛成で、継母と良好な関係を築いていたと記されていた。

「今の奥さんといつどこで知り合ったかというのは、こちらではまだ確認していません。再婚は5月といいますから、その時期には(Aは)精神科の診察を受けて、外形的にではありますが落ち着いていた」(代理人)

 バット殴打後の4月から、Aは犯行現場となったマンションで一人暮らしを始める。その背景には、精神科医からの「同じ家で寝ていると、父の命の危険がある」との助言があるといわれている。助言は一人暮らしの勧めだったのか、Aを入院させるべきという提案だったのか。

「入院を勧められたかどうかについて、コメントはできません。医師が一人暮らしにゴーサインを出したのか、NGだったのかも確認していない。いろんな人がいろんなことを言っているので、それらの裏を取らなくちゃいけない。父親から依頼された立場なので弁護をするのが私の立場だが、有利な話も不利な話もどちらも聞いておきたい。今は答えられないことが多いのです」

 精神科は2か所あり、ほかにカウンセラーがいたともいわれている。誰が何を言ったのか不明な点が多い。

 ただ、Aの通っていた学校は、父親に一人暮らしはやめさせるよう忠告していた。

 Aの父親は4日、Aが通院していた精神科とのやりとりをまとめた書面を代理人を通じて公表。 書面によると、事件前日、両親が精神科に行き、父親が医師やカウンセラーに「(女子生徒が)ここの病院か別の病院に入院するという措置は取れないか」と頼んだが実現しなかったとしている。医師が「個室はあるがその一つを独占することになるので難しい。他の病院でも受け入れは困難」と答えたという。一方、事件前の7月にAが継母に「人を殺したい」と話していたことも分かった。事件前日の25日には父親らしき人物が佐世保市の児童相談所に電話していた。代理人は「その件は把握していない」と話す。児童相談所所長は「25日午後6時半に男性の声で電話がありました。『職員はいますか』と聞かれ、宿直担当が『職員は退庁しています。ご用件は何ですか』と返しました。男性は『月曜に電話します』と言って切っています。この男性が父親なのかは、分かりません」と困惑している。

 さらに一部で報じられているように、父親は今年2月、Aを祖母(父親の母)の養子にしていたことも発覚した。

 表に出てくる情報が微妙に食い違いをみせ、代理人は「確認できていない」「把握していない」を繰り返すばかり。信じがたい猟奇事件の全容を解明し、二度と繰り返させないためには、ワイドショーのコメンテーターが口を揃えるように、父親が説明する以外になさそうだ。