新潟県新発田市で4月、パート従業員の女性(22=当時)が遺体で発見された事件で、殺人容疑などで逮捕された無職喜納尚吾容疑者(31)の鬼畜すぎる素顔が明らかになった。放火、強姦、監禁、脱走…悪事の限りを尽くし、同市内で起きた他の2件の不審死事件にも関与した疑いが強い。自宅では元妻と奇妙な共同生活を送っていたが、親しげな様子はなく、同容疑者は車でターゲットを物色。近くの高校や大型ショッピングモールで喜納容疑者らしき不審人物が目撃され、地元住民が恐怖で震え上がっていたという――。

「学校の近くに黒のワンボックスカーが止まっていて、メガネをかけた男がずっとこっちを見ていた。女子生徒の間でも『怖い、怖い』と話していた。いま思えば、あの男だったのかも…」


 そう語るのは喜納容疑者の自宅から程近い高校に通う女子生徒だ。


 先月31日にパート従業員の徳永さん殺害容疑で再逮捕された同容疑者の“経歴”は極悪のひと言だ。沖縄県石垣島出身で、高校中退後、風俗店従業員として働いていたが、ささいなトラブルから友人宅に放火。懲役3年の実刑判決を食らい、出所後は宮城県に移り住んだものの、そこでも窃盗などを繰り返し、昨夏に新潟県新発田市に移り住んだ。


 同市に引っ越してからは“連続レイプ魔”として地域を恐怖のドン底に叩き落とした。昨年8月、同市内の商業施設の駐車場で、車を発進させようとしていた30代女性の助手席に乗り込み、刃物で脅したのちに車内レイプ。翌日にも同じ駐車場、同じ手口で別の女性を強姦した。昨年12月に強姦目的で別の女性の車に押し入ったとして、ようやく逮捕されたが、今年6月、裁判所の勾留質問中に窓から逃走を図った(ただちに確保)。


 さらに同容疑者は昨年9月と今年4月の20代女性の不審死にも関与している疑いが強い。
 前者は全焼した車の中から遺体が、後者は川で白骨化した遺体が発見され「現場の遺留物と喜納容疑者のDNAが一致した」(捜査関係者)。後者の遺留物は体液だという。


 同容疑者の自宅は質素なアパートで、目の前には男女共学の高校が2校隣接。地元住民は「片方の高校は派手めの女の子が多いことで有名。容疑者の自宅から数秒でグラウンドが一望できるし、登下校もチェックできる。彼はあえてこの場所に住もうと考えたのかもしれない」と話す。


 自宅では元妻と共同生活を送っていたが、隣に住む女性いわく「“奥さん”と一緒にいるところは見たことがない。近所の方とも交流がない。奥さんは少し派手だけど、きれいな人。事件がニュースになる前に出て行った」。同容疑者は、証拠隠滅のために車を買い替えており、自宅の玄関前には車のタイヤやエンジンオイルの缶が散乱。大事な愛車をメンテナンスしていた様子がうかがえる。


 自宅から2キロほど離れたショッピングモールでも同容疑者らしき不審人物が目撃されていた。


「前にここの駐車場であとをつけられたという従業員がいたという話を聞いた。夜の駐車場は人けもまばらだし、暗くてわからない」とはオペレーターの女性。


 別の従業員も「ニュースを見て『あの男じゃない?』と話題になった。ここだけの話、実際うちの店で危ない目に遭った子もいるそうです。捕まって安心した」と証言する。


 好みの若者が多く集まる高校やショッピングモールを定期的に“パトロール”していたとしたら、何とも恐ろしい話だ。