日系ブラジル人女が不正取得した日本人パスポートの“世界的価値”

2014年05月30日 09時00分

 大阪・西成区の准看護師岡田里香さん(29)の遺体が、東京・八王子で発見された事件で、元同級生で日系ブラジル人の女(29)が、中国・上海の日本領事館に出頭し、全容解明が近づいてきた。カギとなるのは、女が岡田さんになりすまし、取得した日本人パスポートの“価値”だ。

 女は出頭時に岡田さん名義のパスポートを所持していた。パスポートは、岡田さんが亡くなった後に女自らが申請し、取得したとみられる。女はなぜ岡田さんのパスポートを取得する必要があったのか? ブラジル国籍の女は日本から他国へ渡航する際は領事館でその都度、ビザ申請する必要があるが、そもそも不法滞在で在留資格がなかったという。

 岡田さんは殺害されたとみられる時点で、パスポートを所持していなかった。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は「日本のパスポートは、非常に精巧で、写真を張り替えたとしても内蔵のICチップで照合すれば、すぐ偽物と分かり、複製はほぼ不可能。ただ新規作成となれば話は別で、公正証書等を手に入れ、本人になりすまし、新たに取得すれば、写真はICとも一致する。ほとんどの外国に行けるうえ、これ以上ない信用になる」と指摘する。

 女は中国籍の元留学生の女と親密な関係にあり、八王子では、数年にわたって、同居していた。

 元留学生は3月から上海の日系企業に勤務のために帰国し、女も一緒に中国へ渡りたかった事情も見え隠れする。パスポートを巡るやり取りの中で、岡田さんが事件に巻き込まれてしまったのか。