片山被告はなぜ「小保方」を名乗ったのか

2014年05月25日 10時00分

 パソコン遠隔操作事件で威力業務妨害などの罪に問われた元IT会社社員の片山祐輔被告(32)には、謝らなければいけない人がまだいる。

 22日、犯行を自白してから初めての公判が東京地裁で開かれ、片山被告は起訴内容を全面的に認めた。さらに「今まで多くの人をだましてきた。誤認逮捕された方々、無実を信じてくれた方々、すべてを裏切りました」と小さな声で謝罪した。

 主任弁護人の佐藤博史弁護士は、片山被告が同世代の起こした犯罪に強い関心を持っていたと話す。

「(神戸連続児童殺傷の)酒鬼薔薇聖斗の事件も秋葉原の(無差別殺傷)事件も、西鉄バスジャック事件も、逮捕されたのは1982年生まれの同い年。同世代の事件に関心を持っていて『私と同じように壊れている人と思っている』と話していた」(佐藤氏)。ただ、あこがれの気持ちがあったわけではなく、動機につながるかは不明だ。

 同世代に関心を持つ片山被告は16日に送った真犯人を装ったメールでは「小保方銃蔵」と名乗っていた。名前を使われた理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)は83年生まれだが、意図は何だったのか。

 佐藤氏は「聞いてないけど、(接見で)聞いてほしい? 多分、真犯人ならばこういうのを使うと思っただけで、意味はないと思うよ」と旬なネタを使っただけで、特別な意味はないとした。

 この事件の公判では佐藤氏が「STAP細胞」に言及したこともあった。

「ちょっと言ったね。『佐藤先生がヒントになりました』なんて(片山被告に)言われたら、立つ瀬がない。小保方さんにも『すいません』しないといけないよ」(同)。確かに勝手に名前を使われた小保方氏にしてみれば迷惑な話だろう。だが、本紙記者が「接見で聞いてほしい」と頼んではみたが「小保方さんがかわいそう。絶対聞かない。聞いても教えない」と佐藤氏は拒否。謎は残ったままだ。