注目度増すCG児童ポルノ裁判 モデル少女の年齢も争点に?

2014年05月16日 18時00分

 少女のヌードが掲載された写真集を参考にCG画像を描き、児童買春・児童ポルノ禁止法違反で逮捕起訴された男性の第3回公判が14日、東京地裁で開かれた。この事件はCGで描かれた画像が児童ポルノに当たるかが争点。CG画像を理由に同法を適用するのは全国で初のケースだった。

 それゆえ注目度も高かった。裁判所は体制を一新し、これまで裁判官1人で行っていたところを今回から3人の合議制に移行。事件を重要なものとして、格上げした形だ。それにともなって予定されていた被告人尋問は先送り。法廷で論点整理を行った。

 事件の概要はこうだ。

 被告の男性は1980年代に販売されていた、ある10代の少女のヌードが掲載されている芸術写真集を参考にして、CG画像を作製。まとめたものを画像集として販売していた。現在、元となった写真集を入手することは困難なこともあり、マニアの間で少女は伝説的存在となっていた。

 参考にしただけとはいえ、モデルの少女が実在するというのが議論の分かれるところだ。被告は「児童ポルノではありません。私は無罪です」と主張している。

 CGのヌード画像が児童ポルノかどうかを争うだけに、裁判官の口から「乳房、乳輪、陰毛、陰部といったところから児童性を認定できるのかと弁護人は疑問に思っているのですね」などと飛び出すことも。もちろん真面目な話である。

 被告が無罪を主張している以上、検察はCG画像が児童ポルノに当たることを立証しなければならない。

 弁護団の山口貴士弁護士は「大きい事件ということで、裁判官3人の合議制になった。今日の裁判官の進め方は好意的に感じた。検察の立証は不明確で、被告と争わない前提でしかやっていない」と振り返った。

 この日は裁判官も「立証は検察がすること」と繰り返し、暗に立証が不十分であることをにおわせていた。元の写真集の被写体(少女)が実際に何歳だったかも検察は調べていない。

 今国会では児童ポルノ禁止法改正案が審議されそうで、この裁判は児童ポルノの定義や、漫画やアニメなどの表現規制の議論に一石を投じるものとなりそうだ。