オウム井上死刑囚驚がくの「童貞宣言」

2014年05月14日 18時00分

 オウム真理教による都庁郵便物爆弾事件で、殺人未遂などのほう助罪に問われている元信者菊地直子被告(42)の裁判員裁判の第2回公判が12日、東京地裁で開かれ、元教団幹部の井上嘉浩死刑囚(44)が証人出廷した。証人席で、数々の“爆弾発言”をした井上死刑囚だったが、極め付きは驚がくの「童貞宣言」だった。

 元教団幹部平田信被告(49)の裁判にも異例の証人出廷した井上死刑囚が再び登場した。傍聴席と証言台の間には防弾パネルと遮蔽板が設置されて姿は見えない。東京・八王子のアジトで爆破の計画立案と爆弾製造が行われ、井上死刑囚は都知事を標的にする提案をした。爆弾の原料を教団施設からアジトへ運んだのが菊地被告。元幹部中川智正死刑囚(51)の“オンナ”だった菊地被告が運び屋の役割を命じられた。

「中川さんと菊地さんが男女の関係と認識していた。菊地さんは頑張ってくれるかもと思った。女性としての心を利用して申し訳なかった」と井上死刑囚は述懐する。

「麻原(彰晃=松本智津夫死刑囚)が『中川が菊地に手を出した』とボヤいていた」ことも聞いたそうだ。

 警察の検問を乗り越えて薬品を届けるため、工夫をしていた菊地被告は「かばんの中に女性用の下着を混ぜてる。警察官がチェックしても中を触られにくい」などと説明したという。また、爆弾作りの手伝いをしている姿も目撃したと証言。

 一方、アジトには井上死刑囚を慕う部下の女性信徒も出入り。女性はかつて取り調べで「井上さんから冷たくされてさみしいと思った。すがりついたら、驚いて逃げ出した。『女性に触られると自分のエネルギーが抜かれる』と言って極度に避けていた」という趣旨の供述をしている。

 井上死刑囚はこの供述に「エネルギーが抜けるというか、カルマ(=業)が交換される」「触られないようにした」と語ってみせたが、ここで度肝を抜かれる発言が。

「私も性欲の破戒をしたことはあります。今でも童貞であるんですけど」

 この“破戒”が自慰を指すのか、女性との性行為かは定かではないが、高らかに“童貞宣言”。恥ずかしそうに、だが誇らしげな口ぶりだった。
 驚きの発言は続く。

「公安部の現役警察官のKさんの内部情報」を受けていたというのだ。

「オウムがいれば、ぶつかって逮捕しろ。なんの容疑でもいいから」という方針が公安部内で定められていたために「『井上さん、気をつけて』と連絡を受けていた」と明かしたのだ。

 オウムを取り締まる公安部がオウムに情報を流していた。それを聞く検察官らは苦々しい表情を浮かべる。様々な“爆弾”を落としていった井上死刑囚。
 菊地被告は初公判同様に一切表情を変えず、ノートにペンを走らせるのみだった。