女子高生と握手しただけで逮捕された2つの理由

2014年05月09日 16時00分

「握手」について辞書を引くと、「親愛の情」や「喜び」の表現として行うもの――とある。本来は良い意味だが、握手しただけで逮捕される事件が起きた。宮崎県警えびの署は7日、電車内でえびの市在住の女子高校生Aさん(16)と握手したとして、県迷惑行為防止条例違反(つきまとい行為)の疑いで、鹿児島県日置市、学習塾経営の男(34)を逮捕した。

 1日午後6時45分ごろ、JR吉都線の列車内で、シートに1人で座っていたA子さんの前に腰掛けて「握手しよう」などと話しかけて、断りきれないA子さんが差し出した右手をつかみ、不安を覚えさせるような方法で執拗に付きまとった疑い。

 2日、A子さんの高校から通報されて捜査が始まった。男は握手したことを認めているが「執拗に付きまとったとは思わない」と一部で容疑を否認しているという。

 ニュースは世間に衝撃を与えた。ネット上には賛否両論がみられるが、「逮捕はやり過ぎ」という容疑者擁護派が多い。「欧米人はどうするんだ」「あいさつだろ。いやなら断ればいいだけ」「そのうち(人を)見ただけでも逮捕されるぞ」と危機感を覚える人が多い。同じ行為でもイケメンなら許されたのではという意見も。「不細工はみんな逮捕されるんじゃね?」

 逮捕に至った理由は2点。「執拗に」「不安を感じさせるほど」握手を求めたことが1つ。2つ目は「他にも列車内で同じように握手を求められたケースが複数あった」(県警)からだ。男は要注意人物として目をつけられたのかもしれない。

 動機と余罪の有無は捜査中だ。県警広報担当者は「握手の求めが1回ならセーフだった」と断言した。良識の範囲からの逸脱がアウトなわけだが、基準はあいまいかもしれない。