結婚した4人の夫らが次々と亡くなったことで警察やマスコミが「関西連続不審死事件」かと注目する女性Xさん(67)は姿を消したままだ。

 大阪府貝塚市に生まれた3番目の元夫Cさんは会社勤めの一方、農業も手がける寡黙な男性だった。2008年にXさんと結婚するも、3か月後の同年5月に77歳で不審死を遂げた。

 ほとんどの地域住民は結婚の事実を知らないか、ヘルパーが来たと思っていたと話すが、Xさんは一部の人に結婚の経緯を「Cさんと同じ会社に勤めてたいとこから『いい男性がいる』と紹介された。毎日6時10分に帰ってくる。時計いらずや」と話していたという。

 Cさんの遺産は素早く売却された。その田畑を購入した人物は「5反以上の田が3世帯に分割されて売られた。Xさんは『農業したことないから売る』と言うのに、相場に見合った価格を提示してきた。値段? 億には届かないけど、それに近い」と語る。売却においてXさんは、言葉と行動が一致していなかったことも。

「『農地は売っても家は売らない。親戚付き合いもある。ここに住み続ける』と言ってたから信用して買ったのに、何も知らせずに出ていったのです」(前同)。金銭のやりとりがなかった近隣住人にはカステラを贈って引っ越しのあいさつをしており、後ろめたさがあったのかも。

 彼岸の中日だった21日、Cさんの眠る墓を訪れると「平成20年12月吉日X建立」と刻まれていた墓石を含め、一族の墓は計4基あった。XさんはCさんが一緒に暮らしていた叔母の墓も建て、Cさんと叔母の墓にだけ真新しい線香が手向けられていた。2つの墓がXさんが建てたものであることは何かの偶然か。記者が来る直前までXさんがいた可能性もある。

 別の元近隣住民は「売却資産は1億5000万円とも噂されてるよ。墓2つ建てたくらいなら、なんぼでも釣りがくる」と話している。