カナダの元国防大臣ポール・ヘリヤー氏(90)が、「少なくとも4種類のエイリアンが何千年も前から地球を訪れている」とテレビ番組などで発言し、大きな話題になっている。その内容は元米中央情報局(CIA)職員で、ロシアに亡命したエドワード・スノーデン氏(30)が暴露したとされる機密情報とも奇妙に一致。世界中のUFOマニア、エイリアンおたくは今、この話題で持ちきりだ。

 発端は昨年末、ヘリヤー氏がロシアの報道番組「ロシア・トゥデー」に出演し、エイリアンについて聞かれ「米国政府ではトール・ホワイトというエイリアンが働いている」と公言したこと。「トール・ホワイト」は身長2~3メートルで北欧人似で金髪に白い肌をしているという。

 他にも「確認されているエイリアンはいくつかおり、主な5種類の名前はゼータ・レティクル、プレアデス、オリオン、アンドロメダ、アルタイルである。人類にそっくりな種もいる」と細かく説明した。

 宇宙人との関係の歴史についても、ヘリヤー氏は「エイリアンは何千年も前から地球を訪れている。聖書に出てくる不思議な現象はエイリアンによるものだ」とも話す。

 G8(主要8か国)に属するカナダで、安全保障の最高機密に接し、23年にわたって国会議員を務めた人物が、エイリアンの存在をカミングアウトするとは衝撃的。ヘリヤー氏はこれを機に欧米中の報道番組に引っ張りだこになっている。

 また、ヘリヤー氏の発言を裏付けるような情報も出ている。イラン準国営のファルス通信が英語で報じたニュースの内容が、奇妙にリンクしているのだ。

「ロシアに亡命したスノーデンが暴露した機密資料によると、トール・ホワイトは地球に到着した後の1930年代にナチスドイツの潜水艦艦隊を作り上げることに寄与した。54年には米アイゼンハワー大統領がホワイトと会談し、現在まで米国を支配する“秘密政権”が設立されたという」

 さらに同通信のニュースには「ロシア連邦保安庁の報告書の指摘」として「トール・ホワイトは全世界的な電子監視システムの構築を進めており、自分たちの存在を隠したうえで、世界征服を企てている。米オバマ大統領はホワイトによる“秘密政権”と同盟を結んでいる。この同盟に反対する未知の勢力の存在もあり、憂慮される」とも伝えている。

 昨年ロシアで起こった「隕石落下事件」にも、トール・ホワイトが関わっているという説が、一部でささやかれている。ヘリヤー氏の証言をテレビで取り上げたロシア、ニュースとして報じたイラン、さらに米国の隣のカナダまでが「米国とエイリアンの密接な関係」を世界に発信している以上、単なる空想話と片付けることはできない。

 オカルトに詳しい作家の山口敏太郎氏はヘリヤー氏の証言について「この発言にカナダの国民は戸惑いを隠せないという。日本でいうなら石破茂さんが防衛大臣を辞めた後、公言するようなもの。衝撃を受けるのは無理はない。この情報は、インターネットによってじわじわと拡散している。いくら権力者側が隠蔽しようとも隠しきれない時代になった」と指摘している。