平田被告が明かしたオウム「場当たりテロ」の数々

2014年01月31日 16時00分

 オウム真理教元幹部の平田信被告(48)の第6回公判が27日、東京地裁(斉藤啓昭裁判長)で開かれた。仮谷清志さん拉致事件のほかに平田被告の関与が問われる宗教学者の元自宅爆破事件、オウム真理教東京総本部火炎瓶事件の審理が行われた。平田被告は、学者元自宅爆破への関与は否認しているが、証人出廷した元信者の山形明受刑者(48=VX殺傷事件などで懲役20年)は「平田君と私は見張り役で、実行犯を逃すための手段について話し合った」と証言した。


 東京・南青山にある教団の東京総本部に火炎瓶を投げた事件では、捜査のかく乱を狙ってビラをまいたが、井上嘉浩死刑囚(44)が用意したビラは「『麻原死ね』など教団の誹謗中傷で、『幸福の科学』をかたったもの」だったという。


「現場に向かう車中で井上君から『これどう思う』と聞かれたので、『ちょっとわざとらしいのでは』と言うと、その場で差出人のところだけ井上君がハサミを入れた」(同)と明かした。


 3つの起訴事件は1995年に起こり、この年の3月10日には警視庁周辺の交番勤務の巡査にレーザーを照射し、視力を奪おうとした。証人自身が証言途中で笑ってしまったほどの奇策は、車に搭載されたレーザー装置がうまく機能せずに失敗に終わったという。


 また同15日には東京メトロの霞ケ関駅に細菌を仕込んだアタッシェケースを仕掛けたが、「テレビで見たらアタッシェケースから水蒸気が出ていて失敗したと分かった。井上君からは『風邪に近いウイルスで数日寝込むことになるから警察機能がパニックになる』と聞かされたが、平田君も高橋克也君も懐疑的で『(化学兵器などを製造する)科学技術省だからダメじゃないの』と話していた。井上君も苦笑していた」(同)。


 当時、「信者からすると科技省は金食いで何もできない無能な部署。正直、何をやるにしろ失敗に終わるんじゃないのという思いがあった」(同)と、あきらめムードさえ漂っていたという。捨て鉢で場当たり的なテロが毎日のように計画されていたようだ。