ゲーセン専門置き引きカップルの巧妙手口

2014年01月18日 11時00分

バカップルによると、秋葉原の人は警戒心が薄いらしい

 普通に働け! 17歳の少女とゲーセンで置き引きを働いた24歳の無職の男が逮捕された。1人でやるよりは、女が一緒の方が窃盗もスムーズにできるというメリットがあるという。2か月で150件以上の置き引きをしたバカップルだが、警察とゲーセンの強力タッグによって御用となった。

 東京・秋葉原のゲームセンターで置き引きをしたとして、警視庁万世橋署は14日までに、窃盗の疑いで無職の男(24)と交際相手の無職の少女(17)を逮捕した。9日午後4時前、ゲーセンで音楽体感ゲームに熱中していた女性客のカバンから現金5万2000円などが入った財布を盗んだ疑い。

 同署管轄内ではパチンコ店やゲーセンの置き引きが、月にそれぞれ100件も発生するが、捕まえるのは難しいという。

「新宿や渋谷の方が多いが、対策として昨年12月から、ゲームセンターとの捜査協力態勢を構築した」(万世橋署副署長)

 今回の事件では発生後、防犯ビデオの映像などの情報を同店の系列店で共有し、近くの系列店にいた怪しい男を確認。事情聴取したところ、容疑を認めたため逮捕できた。

 2人は昨年11月に出会い系サイトで知り合った。高校を中退して家出中だった神奈川県の少女と、新宿でホストをしていたものの全く芽の出なかった男は意気投合。すぐに交際を開始すると、都内のラブホテルを転々としてきた。宿泊費や生活費、さらにゲーセンで遊ぶためのカネを毎日のように置き引きで稼いだ。

「新宿、池袋、秋葉原などの繁華街のゲーセンで置き引きを150件も繰り返していた。ゲーセンで遊んだ帰りに置き引きをしていた」(副署長)

 コンビでの窃盗は分業制だった。男が見張り役、少女が実行役。狙いはゲームに熱中している女性客に絞る。「女性のカバンは開いてる。確実に財布だけ抜き取るようにしていた」(同)

 財布を盗んだ少女は、店の女子トイレで金を抜き取り、便器裏に財布だけ捨てていた。

 副署長は「財布がなくても、カバンがあれば被害者は被害に気付かないからすぐに通報しない。帰りの駅で初めて財布がないことに気付く。それでも『落とした?』と思って、被害者は遺失物届を出す。このやり方は逃走の時間稼ぎと目くらましにも使える」と指摘する。

 2人は「新宿や池袋に比べて警戒心のない客が多く、アキバは盗みやすかった」と話しているという。カップルだと怪しまれないため、男1人の犯行よりも成功率が高い。男は2009年に渋谷のゲーセンで単独で置き引きをして逮捕されている。

 捜査関係者によると「出会い系を使って犯罪の仲間を募集するヤツは存在する。今回の男も交際相手と言いつつ、実行犯として使えそうな少女を出会い系で探していたのではないか」という見方もあながち間違いではないかもしれない。

 昨年末からの警察と地域を挙げての防犯対策強化には、20年の東京五輪開催も影響している。副署長は「五輪で外国人客が増えるから、その前に治安をよくしたい」と話す。文化発信の街は、泥棒が働きにくい街に変わろうとしているようだ。ちなみに、淫行での立件は今のところ難しいという。