ウイグル人学者が告発した“中国政府のウソ”

2013年11月09日 11時00分

「政府の発表はまるで信頼できない!」。10月28日に中国・北京の天安門広場で起きた車両突入事件に続き、6日には山西省の共産党委員会の庁舎前で連続爆発が起き1人が死亡、8人が重軽傷を負った。中国政府は「ウイグル族のテロ攻撃だ」と世界に向け発信している。そればかりか、ウイグル族200人を拘束したという。そんな中、ある学者が「中国政府の発表をうのみにしないで」と注目発言。そう言われてみれば、確かに――。

 中国政府は、28日の事件で死亡した3人を含む容疑者8人の黒幕は、ウイグル独立派のテロ組織「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」と断定。事件の背景を「分離独立を主張する少数民族の非合法組織によるテロ攻撃」と発表し、中国メディアもテロ撲滅に力を入れている。さらに「テロは計画段階で粉砕する」(郭声琨公安相)との号令の下、新疆ウイグル自治区や北京市などで6日までに、ウイグル族200人以上を大量に拘束した。

 そんなタイミングで、今度は山西省の爆破事件だ。現場には大量のくぎや鋼鉄球が散乱しており、「圧力鍋爆弾」が使用されたとの可能性が浮上している。山西省では今のところ民族対立はみられないが、炭鉱事業をめぐって、許認可権を握る官僚の腐敗など、トラブルが頻発しているのも事実。これについても、政府はテロの可能性が濃いとみているようだ。中国で相次ぐテロだが、果たして政府から真相が発表されているのか、疑問視する声は依然として多い。

 そもそも政府はマスメディアを「中国共産党の宣伝・教育機関」と定義している。国内での報道統制はもちろん、海外メディアに対しても容赦なく身柄を拘束し、暴力をふるってでも取材を妨害することもある。

 では、天安門の車両突入事件の真実はどうなのか。本紙は、日本で開催されている学会で来日中のウイグル族学者と接触した。匿名を絶対条件に彼が語った。

 

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