ボーガンで家族3人射殺の動機は?野津容疑者のただならぬ殺意

2020年06月05日 16時00分

 閑静な住宅街が地獄絵図と化した。

 祖母と実母、弟をボーガンで次々と撃ち殺した男が4日、逮捕された。

 殺人未遂容疑で逮捕されたのは、私立大4年生の野津英滉容疑者(23)。亡くなった3人に加え、伯母にも重傷を負わせた。

 捜査関係者などによると、同日午前10時15分ごろ、兵庫県宝塚市の住宅で「矢が刺さった女性が助けを求めている」と、近隣住民から通報があった。死亡したのは野津容疑者の母マユミさん(47)と祖母好美さん(75)、弟英志さん(22)。伯母(49)は首にボーガンの矢が刺さった状態で近くの民家に助けを求めた。

 その後、通報で駆け付けた警察官が現場の住宅から路上に出てきた野津容疑者を発見し、逮捕。調べに「家族を殺すつもりでやった」と供述しているという。

 凶器のボーガンは1階リビングで見つかり、長さは50センチ以上。死亡した3人は全員1階で襲われ、40センチ以上の長さの矢が計5本放たれていた。

「容疑者が使ったのは殺傷能力の高いクロスボー。好美さんは矢が後頭部から貫通し、マユミさんも左側頭部から1本、英志さんも頭部に2本の矢が刺さっていた。いずれも至近距離から、どれも人体の急所を狙ったもの。ただならぬ殺意が感じられる」とは捜査関係者。

 弓の力を使って矢を射出するボーガン。事件を機に、規制の緩い購入条件を見直す動きも出てきそうだ。

 県警は容疑を殺人に切り替え、動機について捜査中。関係者によれば「もともと現場の住居には祖母が住んでいて、何らかの事情があって数年前に野津容疑者の一家が越してきた。容疑者はどこにでもいる普通の子。高校時代はサッカー部に入るも、わずか数か月で辞め、その後は格闘技を習っていた」。

 近隣住民とも笑顔であいさつを交わしていたというが「このところ住居の前に宝塚署のパトカーが止まることがあった。家庭内で何らかのトラブルが起き、親族が通報したのだろう」(同)という。

 動機の解明が急がれる。