長野銃撃遺体事件 銃撃マル暴男の誤算 自分の妻巡り長男とトラブル?

2020年05月28日 16時00分

 動機は妻の不倫相手と疑った長男への怒り!? 長野県の田畑に囲まれた住宅で、男女3人の銃撃遺体が発見された。同県坂城町上平の住宅で死亡したのは、その家の長女で飲食店従業員の市川杏菜さん(22)と、次男で高校1年生の直人さん(16)。もう1人の遺体は襲撃し、自殺したとみられる暴力団組員の男(35)だった。長野県警は殺人事件として捜査。捜査関係者から漏れてきたのは「男の妻が被害者2人の兄と不倫していたと疑い襲撃した可能性が高い」という衝撃的な情報だった。

 事件現場となったのはしなの鉄道テクノさかき駅から南西約1キロの住宅地にある市川武範さん宅だ。

 26日午後11時15分ごろ、市川さん方から「けが人がいる」と119番通報があり、駆け付けた長野県警千曲署員らが、頭にけがをした男女3人を発見。その後、搬送先の病院で全員の死亡が確認された。

 死亡したのは飲食店従業員の長女・杏菜さんと、次男の高校1年生の直人さん、家族ではない暴力団組員の男だった。

 長野県警は会見で「市川さんの家族構成は両親と子供3人。夫婦と長男は無事だった。いずれも暴力団とは関係ない。現場からは拳銃のようなものが2丁見つかっており、暴力団との間の何らかのトラブルに巻き込まれた殺人事件とみられる」としているが、事件の背景をめぐって衝撃的な情報が浮上した。

 捜査関係者によると「男は山口組三次団体の若頭。現場の住宅の窓ガラスが割れており、男が押し入り、長女と次男の2人を拳銃で撃った後、自らも拳銃で自殺したとみられる」という。

 また、男と長男との間には“あるトラブル”があったという情報が浮上している。

「暴力団を担当する県警組織犯罪対策課は、男の嫁が長男と交際していた、もしくは男がそう疑っていたとみている。事件発生前には、男が長男の所在を尋ねていたという情報もある。交際相手を銃撃するため、男は市川さん宅に乗り込んだとみられるが、結果的には長男ではなく、妹と弟を殺害したようだ」(同)

 近隣住民は市川さん宅のトラブルなど「聞いたことがない」と口を揃える。

 次男の直人さんは今年3月に地元の町立中学校を卒業し、高校に進学したばかりだった。ボクシングジムで教えている父・武範さんの背中を追うように、小学生時代からジムに通い「パパより強くなりたい」と話していたという。

「現場にいた3人が死亡しているので、そこで何があったのかは今後の捜査を待つしかないが、突然侵入してきた男に、次男が果敢に立ち向かうなど、男にとっては不測の事態が起き、2人を銃撃してしまい、男は罪の意識から自殺したのかもしれない」(別の捜査関係者)

 男について県警は27日、「住所不定の小沢翔さん」と発表したが、今後の調べでは容疑者となる可能性が高い。数日前には男が長男を殴ったとして、警察に届けがあったことも判明した。

 男を知る関係者は「2012年ごろに書き込まれたネット掲示板にも、所属する組や実名が書き込まれるなど、地元の暴力団では知られた男だった。でも、なぜ浮気相手と疑った長男ではなく、直接関係のないその妹や弟を殺したのか」と話している。

 捜査関係者の言葉通り行きがかり上、弟と妹を撃ち殺し自殺したのか、それとも長男に“生き地獄”を味わわせたかったのか?

 県警は3人の死因、2丁の拳銃の鑑定を進めるほか、男の妻や長男からも事情を聴き、事件の背景を捜査する方針だ。

 事件の発端に不倫があったとしてもこんな蛮行が許されるはずもない。