いまだ多い“ぼったくり価格”駆逐へ悪質マスク転売ヤー全国初の摘発

2020年05月23日 16時00分

 悪質転売ヤーの摘発ラッシュとなるのか。三重県警は22日、インターネットで購入したマスクを高値で転売した国民生活安定緊急措置法違反の疑いで衣料品販売会社と同社の男性社長(55)を書類送検した。

 容疑は4月16日午後4時45分ごろ、ネットで購入した不織布マスク1000枚を自身が経営する衣料品販売店で5枚セットで770円で転売した疑い。購入時は1枚当たり約80円だったのを約2倍となる154円で転売したことになる。数日で完売したといい、5万円以上の利益があったとみられる。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、日本全国のドラッグストアやスーパーからマスクが消えたのは1月下旬。そこからマスクはプレミアム化し、ネット通販やオークションサイトでは、転売ヤーが横行し、値段は高騰の一途だった。政府は3月に転売を禁止するための法令を改正し、同15日から違反した場合は1年以下の懲役か100万円以下の罰金、またはその両方が科されるようになっていた。

 法施行後、ヤフーオークションやメルカリでは出品が禁止されたが、一部でネットでの売買は継続していた。マスクバブルがはじけたのはゴールデンウイーク前。市場にあふれはじめ、価格は一気に下落。今では1枚当たりの底値は10円台まで落ち込んでいる。

 書類送検された社長は高値圏だった時期に売り抜いたかに見えたが、“そうは問屋が卸さない”。同法違反容疑で全国初の摘発となった。

 全国の警察で、同法適用のハードルが下がったともいえる。露店で、相場を知らない高齢者に法外な値段で販売する悪徳業者も多く、今回の見せしめ摘発で、街中やネットから“ぼったくりマスク”が駆逐されることになりそうだ。