脱走犯・樋田被告の初公判で弁護側が主張「窃盗や性犯罪はヨダソウマによるもの」

2020年02月14日 16時00分

“厳戒態勢”の中で訴えられたのは――。2018年、留置先の大阪府警富田林署で接見室のアクリル板を壊して逃走し、加重逃走や窃盗などの罪に問われた無職、樋田淳也被告(32)の初公判が13日、大阪地裁堺支部(安永武央裁判長)で開かれた。

 黒のスーツに白シャツ、スポーツ刈り姿で出廷した樋田被告の周りには、制服姿の刑務官4人のほかに、警察官とおぼしき私服姿の屈強な男性4人が付き添った。

 裁判が始まると男性4人は傍聴席に布陣。時折、傍聴席をにらみつける樋田被告を上回る強い眼光で、その動向を監視。法廷の外につながる扉は折り畳み式机で封鎖された。

 逃走歴があるだけに厳重警戒されたのだろうが、ある傍聴人は異様な光景に「制服の刑務官以外が付き添っていることはあるが、あれだけの人数が付いているのは初めて見た」と驚いた。

 樋田被告は加重逃走や逃走中の窃盗のほかに、逃走前に起訴されていた住居侵入や強制性交、窃盗など21件の罪に問われている。

 逃走前に盗んだ自動二輪車のナンバープレートや逃走の際に使用した自転車、食料品や電気シェーバーなどの窃盗罪については「間違いありません」と認めたが、検察側から「被告がアクリル板に力を入れて隙間を作り、署外に逃走した」と加重逃走について指摘されると「逃走したことは認めますが、壊したのは私ではない」と否認。弁護側も、単純逃走罪の成立は争わないが、施設を壊して逃げたとする加重逃走罪は成立しないと訴えた。

 さらに、弁護側はその他の窃盗や強制性交などについて、被告と面識のある「ヨダソウマ」なる人物の犯行だと主張。証拠品のマスクや手袋に付着した被告と被害者のDNA型が一致したとの検察側の指摘にも「すべてヨダによる犯行。証拠物が被告のものと入れ替わった。仮にヨダの犯行ではなかったとしても、捜査機関など第三者が付着させることができた」と反論した。

 3月16日には樋田被告の被告人質問が行われる予定で、何を語るのか注目される。