大阪・長女監禁致死事件の真相は?裁判で明かされた“座敷牢”惨状

2020年02月08日 16時00分

 現代版“座敷牢事件”の真相は? 大阪・寝屋川市にある自宅のプレハブ小屋に、10年以上にわたって長女の柿元愛里さん(33=当時)を監禁し、凍死させたとして、監禁と保護責任者遺棄致死の罪に問われた父親、柿元泰孝被告(57)と母親、由加里被告(55)の裁判員裁判が大阪地裁で始まった。

 裁判長に促された泰孝被告は、メモを取り出し「愛里を監禁するつもりなんかなかったです。命にかかわるような危険な状態とは思いもしなかった」と起訴内容を否認。由加里被告も同じ内容のメモを読み上げた。

 愛里さんが亡くなっているのが見つかったのは2017年12月。発見時の身長は145センチ、体重はわずか19キロ。ひざは折れ曲がり、歯はボロボロで数本抜け落ちていた。室内では裸で過ごしており、脂肪や筋肉がなくなったことで、室内の気温低下により凍死した。

 両被告は01年に統合失調症と診断された愛里さんを、07年3月ごろからプレハブ小屋に監禁。小屋内は3つの部屋に仕切られて、愛里さんは縦150センチ、横112センチ、高さ165センチの箱部屋に入れられ、二重扉で外から施錠された。室内には簡易トイレが設置され、実際のスペースはさらに狭かった。窓はなく、外からつながれたホースで水分の補給はできたが、食事は1日1食だった。

 両被告は自らを傷つけ、暴れたり、叫んだりしたため、苦しまないように部屋に入れたと主張したが、検察側は「愛里さんを脱出不能の監禁状態にし、医師による治療や十分な栄養も与えず放置した。衣服をつけていないのに室温を低下させ低体温で凍死させた」と指摘した。

 弁護側は「精神疾患の療養目的で社会的相当性がある。凍死も命にかかわる状態などとは思いもしなかった」と反論した。裁判員に対しては「愛里さんの行動は一般には理解しがたい。症状を分かった上で、想像力を働かせて理解に努めてもらいたい」と訴えた。

 検察側の証拠調べでは、幼いころの愛里さんの映像が流されたが、両被告は表情を変えなかった。