逮捕は秋元被告だけ「IR疑獄」ならず

2020年02月04日 16時20分

秋元司衆院議員

 複数の政治家が逮捕されるようなIR疑獄とはならない模様だ。

 日本でのカジノを含む統合型リゾート施設(IR)をめぐり中国企業「500ドットコム」から賄賂を受け取ったとして東京地検特捜部は収賄の罪で衆院議員の秋元司被告(48)を追起訴した。一方で、同社が現金を渡していたという自民党の岩屋毅前防衛相ら衆院議員5人や中国旅行に同行した白須賀貴樹衆院議員の立件を見送るという。

 すでに起訴されていた秋元被告は今回の分と合わせて立件額が約760万円に。内訳は講演料として200万円の振り込み、中国旅行の際の旅費約185万円、議員会館事務所で受け取った300万円、北海道への家族旅行代約76万円となっている。秋元被告は全面的に否認している。

 公判では職務権限の有無が争点になるが、秋元被告は元からIRに熱心だったわけではない。共産党の大門実紀史参院議員が国会質疑で明かしたところによると、秋元被告は2017年8月に同社が沖縄で開いたIRのシンポジウムで「沖縄基地返還後の土地の利活用、IRで開発すればいい。沖縄の地元経済が活性化する」と発言していたという。

 この発言が秋元被告のテキトーさを物語っている。IR推進派関係者は「米軍基地返還後の土地を利用しようと言う人は他にもいたが、基地の反対運動がすごいように、カジノの反対運動もものすごいものになると予想できます。そう簡単なことじゃないのです」と話した。

 事件が盛り上がりに欠けた理由は何か。永田町関係者は「秋元氏はIRのキーマンでないし、500ドットコムもそもそもIRに参入できるだけの実績がないことから、相手にしなかった関係者が多かったのではないか」と指摘した。