新型肺炎ウイルス日本で殺人変異も 致死率アップする恐怖のシナリオ

2020年01月31日 16時00分

 中国・武漢を発生源とする新型コロナウイルスの感染拡大は、世界保健機関(WHO)が日本時間31日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言するに至った。国内への侵入も止まらない。29日にチャーター機で武漢から帰国した日本人206人のうち、3人の感染が分かった。30日の帰国第2便でも210人中、26人(30日現在)が発熱し入院。無症状も含めて感染者は14人おり、もはや待ったなしの状態だ。水際での阻止に失敗した日本で起こり得る最悪のシナリオとは――。 

 中国本土の死者が213人、感染者が9066人と発表された新型コロナウイルス。世界全体の感染者数は1万人に迫る。WHOの緊急事態宣言により、感染拡大防止に向けた国際的な協力がこれまで以上に強化される。

 日本国内も事態は深刻さを増している。

 武漢から第1陣として帰国した206人のうち2人が検査を拒否して帰宅してしまったことが発覚。同乗者の3人が感染しており、帰宅した2人も感染の可能性が十分あるだけに、さらなる拡大を招く危険性があった。さすがに2人は30日、検査を受けたいと申し出たという。

 政府は新型コロナウイルス感染症を指定感染症と検疫感染症に指定して強制措置を取れるようにしたが、施行は2月から。その抜け穴を突かれた形だ。

 日本安全保障・危機管理学会メンバーで防疫対策に詳しい北芝健氏は「武漢からの帰国者が検査を拒否して帰宅してしまったのは残念だが、政府はただ手をこまねいていたわけではない。もし、彼らが原因となって感染が拡大しようものなら、安倍政権の責任問題になる。帰宅者には公安をつけるなどして行動確認をしていただろう」と語る。

 とはいえ、新型コロナウイルスの大本である中国からの旅行者は、春節(旧正月)休暇中であることもあって後を絶たない。中国政府が海外への団体旅行を禁じても、個人旅行で次々に日本に入国し、全国を闊歩しているのが実情だ。

 そんな状況でこの間、武漢からの観光客を乗せたバスを運転していた60代男性とバスガイドの40代女性が新型コロナウイルスに感染していたことが判明。60代男性には濃厚接触者が22人おり、40代女性も公共交通機関を使って帰宅したことが明らかになっている。

 熱やせきなどの症状がない感染者もいるため、香港政府のように中国本土からの個人旅行者の受け入れ全面停止をしない限り、今後も中国からの観光客が日本にウイルスを持ち込む可能性は高いと言わざるを得ない。

 その中国人に人気の日本でのレジャーの一つが動物との触れ合い。前出の武漢の観光客を乗せたバスは奈良公園に立ち寄り、ツアー客は鹿と触れ合った。他にも猫カフェなどの動物カフェや、動物園でのエサやりなども人気で、中国人観光客が多い。北芝氏はそこに最悪のシナリオが潜むと指摘する。

「新型コロナウイルスはRNAウイルスの一種で、(RNAウイルスは)非常に変異しやすいのが特徴。変異によって毒性を増す場合がある。次々に中国人感染者が奈良公園などを訪れれば、確率的に人から鹿、鹿から人へと宿主を変えるごとに変異したウイルスが強い毒性を持ち、高い致死率を持った殺人ウイルスに姿を変える可能性は否定できない」

 2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)や、12年に流行したMERS(中東呼吸器症候群)もRNAウイルスの一種でかなり強い毒性を持っており、それぞれ致死率が約10%、約30%とかなり高く、世界中で多くの死者を出した。

 現状、新型コロナウイルスは致死率3%程度とされているが、一気に毒性を増したウイルスに変異し、日本国内で猛威を振るうこともあり得るというわけだ。

 また、北芝氏は中国国内でさらに感染が広がった場合、感染した富裕層が東京・新宿の歌舞伎町を目指しやってくる可能性も指摘する。

「SARSが流行したとき、夜の営業を終了した歌舞伎町の中華料理店が地下病院となって、中国マフィアに手引きされて密入国した感染者の中国人富裕層が、日本の最高水準の治療を受けていたという話がある。今回の新型コロナウイルスで同じことが起こっても不思議ではない」

 すでに日本に、安全な場所はなくなってしまったのかもしれない。