大阪への夢を語っていた通り魔被害者

2012年06月16日 18時00分

 大阪・ミナミの路上で男女2人が刺殺された通り魔事件で、大阪府警南署捜査本部は12日、司法解剖の結果、死亡した音楽プロデューサーの南野信吾さん(42)と、佐々木トシさん(66)の死因が出血性ショックで、いずれも数十か所の傷があったことを明らかにした。南野さんは立った状態で、ほぼ正面から左腕、腹の順に刺されたり、切りつけられたりしたとみられ、この時にできた深さ約11センチの腹部の刺し傷が致命傷だった。東京在住の南野さんは仕事で滞在した大阪で刺されてしまったが、大阪は南野さんが夢をかなえるための場所だったという。

「テレビで見た写真よりもっと優しい顔つき。人柄がにじみ出ていて、他人から恨みを買うようなタイプじゃないですよ」と語るのは、都内のクラブホステスだ。南野さんは2~3年前、大阪進出を目指す仕事仲間数人と、そのクラブへよく飲みに来ていた。

 ロックバンドの元ボーカルだけあって、歌はうまかったという。「カラオケではB'zとか、氷室(京介)のバラードを歌ってました。歌がうまいからと自慢するような感じではありませんでした」

 仕事仲間からよく出ていたのは「コイツは奥さんと子供を大事にしてるんだよ」という話だった。「ケータイに奥さんや子供の写真がたくさん入ってて、いくつも見せてくれました。店には女の子を口説きに来るという感じではなく、みんなで大阪進出の話を熱く語り合っていました」とホステスは振り返った。