ゴーン怪気炎「日産あと2年で倒産」 元特捜検事が明かした脱出前発言

2020年01月23日 16時00分

ゴーン被告の発言を明かした郷原氏

 レバノンに逃亡した日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告(65)が、昨年の日本脱出を前に「日産は2~3年で潰れる」と話していたことが判明。本音かジョークか、その真意は――。

 レバノン滞在中のゴーン被告は、現在も世界各国のメディアのインタビューに応え、世論を味方にしようと余念がない。だが、昨年の日本での保釈中は予告していた会見も開かず、貝になっていた。さまざまな臆測を呼んでいたが、単に反撃の機会をうかがっていたにすぎなかったようだ。

「4月にゴーン被告の本(の刊行)を出版社と極秘裏に進めていた」と22日、日本外国特派員協会での会見で明らかにしたのは、元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士だ。郷原氏によれば、昨年11月から日本脱出する直前の12月27日まで計5回、10時間にわたって、ゴーン被告はインタビューに応じたという。同被告の逃亡によって、出版計画は露と消えたが、本人の了承を取ったため、内容を明かすことに支障はないという。

 主に「人質司法」に代表される日本の刑事司法の不当ぶりに焦点が当てられていたようだが、ゴーン被告の怒りは日産の西川広人前社長や司法取引に応じたハリ・ナダ専務執行役員に向けられていたという。

「ハリ・ナダ氏は不正とされた話のほとんどに深くかかわっている。そのナダ氏が終始、不正調査を主導していたのは利益相反。自身(ゴーン被告)とケリー氏を裏切ったことに憤りを感じていると思う」(郷原氏)

 インタビューの中で、ゴーン被告は「日産は2~3年以内に倒産するだろう」と予言めいた言葉を残していたという。確かに同被告の逮捕後、日産の業績、株価は低迷。ルノーとのアライアンスの行方も不透明なものとなっている。ゴーン被告は昨年公開したビデオメッセージでは「日産に対する愛情は変わらない」と日産愛を強調。弁護人に対しても日産の将来を案じていたが「倒産」の2文字までは使用していなかった。

 奈落の底にまで突き落とした日産に対しては、もはや恨み骨髄ということなのか。