ゴーン逃亡劇チーム 20回以上来日し10空港を入念に下見か

2020年01月07日 16時10分

ゴーン被告(ロイター)

 保釈中にレバノンに逃亡した前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)の記者会見(8日午後3時=日本時間同10時、ベイルート)を前に“22億円逃亡劇”の詳細が世界で報じられている。

 各地に設置された防犯カメラなどの映像を次々とたどっていく「リレー方式」で判明した移動経路はこうだ。

 ゴーン被告は昨年12月29日午後2時半ごろ、港区の制限住宅を1人で外出し、同区内のホテルで米国籍の男性2人と合流。ホテル内では服を着替えて帽子とマスク姿になり、午後4時半ごろには品川駅で2人と移動する姿があった。

 ゴーン被告と2人は品川駅から東海道新幹線で新大阪駅へ。午後7時半に新大阪駅を出て、タクシーで関西空港近くのホテルに到着。2人は午後10時ごろホテルを出たが、同被告の姿はなかった。問題の2人は大型の箱を2つ運び、同被告がそのうちの1つに身を隠していた可能性がある。箱は29日朝、2人がホテルに持ち込んでいた。2人は関西空港で米国籍のパスポートを提示し、プライベートジェット機に乗り込んだ。ジェット機は29日午後11時10分、関西空港を離陸し、トルコ経由で翌30日にレバノンに入った。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルは「多国籍の10~15人程度のチームが逃亡計画に関与した。チームは20回以上来日し、少なくとも10空港を下見し、保安検査が甘い関西空港を選んだ」と報じた。英フィナンシャル・タイムズは一連の逃亡に関する費用は総額2000万ドル(約22億円)以上だったと推定した。

 ゴーン被告は息をするための穴が開けられた音楽コンサート設備用の大型の箱に潜み、機内に乗り込んだ。米陸軍特殊部隊グリーンベレーで活動した経験を持つ民間警備会社の人物ら2人がトルコまで同行し、逃亡を手助けしたという。フランスのテレビ局が入手したゴーン被告の写真には、昨年大みそかに、日本の保釈条件として接触が禁止されているキャロル夫人と並んで座る姿が写っており、優雅にワインを飲んでいたという。