山形県警の警視がカニ缶を万引き 特権意識と犯罪の関係性は?

2020年01月04日 16時00分

“万引き警視”の心理メカニズムは…。山形県警が昨年末、デパートでカニの缶詰など約1万3000円相当を万引きしたとして、窃盗の疑いで山形署交通官の警視・岩田知之容疑者(49)を現行犯逮捕した。県警監察課によると容疑を認めている。さらに一部報道によると、以前にも缶詰を盗んでインターネットで売ったと供述している。

 逮捕容疑は12月9日午前11時20分ごろ、山形市七日町のデパート「大沼山形本店」で、5400円のカニの缶詰2個、牛タンの大和煮の缶詰など計5点を盗んだ疑い。

 警視という地位を失うことになる犯罪になぜ手を染めたのか。

 病的窃盗(クレプトマニア)の治療に詳しい、東京・豊島区にあるライフサポートクリニックの山下悠毅院長は「診察をしていないのであくまでも一般論ですが…」と前置きをした上で、こう語る。

「地位や名誉のある方が罪を犯すとニュースになりやすいという統計の偏りはもちろんありますが、そういった人が万引きなどをする確率は、一般の方に比べて高い印象はあります。というのも、なぜその方が高い地位を手に入れたのかの理由として、特権願望や選民意識の強さが大きく関係するからです」

 職業的な傾向もあるとして山下氏はこう付け加える。

「心理学の統計でも証明されており、会社役員、警察官、教師、弁護士、外科医といった職業の方は他人の痛みに鈍感なサイコパス、目的のためなら手段を選ばないマキャベリスト、自身の称賛を追い求めるナルシシスト、といった特性が高い。つまり、地位が高いのになぜ…ではなく、平気で万引きなどをしてしまう人だからこそ、高い地位の職業を目指したといった分析ができるのです」

 岩田容疑者の場合は「今回の事件は盗んだ商品をネットで販売している点からも、窃盗行為が止まらないクレプトマニアという精神疾患ではなく、特権意識に根づいた純粋な犯罪行為と言えるでしょう」(同氏)と指摘している。