高橋容疑者になりすまされた男性激白

2012年06月10日 12時00分

 地下鉄サリン事件で特別手配された中で唯一、逃亡を続けているオウム真理教元信者の高橋克也容疑者(54)は、11年間にわたり、実在する人物「櫻井信哉」になりすましていた。その櫻井さん(46=埼玉県)が、本紙に経緯を激白した。

 

 

 6日午後8時すぎ、仕事から帰宅した櫻井さんは憔悴しきった様子で「昨日から寝不足で。眠れないし、食欲もない。水ばかり(飲んでる)…」とため息を吐いた。

 

 高橋容疑者が昨年暮れまで、約10年間潜伏した川崎市のマンションの入居の際などに提出した住民票が櫻井さんのものだった。櫻井さんは5日に警察から要請されて約1時間ほど事情を説明。もちろん高橋容疑者だけでなく、オウムとの関連も完全に否定した。高橋容疑者の直筆とみられる書類と照合するため、自分の名前と住所を書くなど捜査に協力したという。

 

 櫻井さんは埼玉県内のマンションに1996年末から入居。その前は95年1月から東京都内のマンションで約2年間生活していた。自らも4~5年前に区役所で住民票を取ったが、川崎市への転入を示す不審な記載内容などは一切なかった。

 

 「毎年、選挙の投票券も僕に届く。転居してたら来ないじゃないですか。だから警察に言われるまで全く不審に思ってなかった」

 

 唯一、思い当たるのは、95~96年ごろに遭遇したスリ被害だという。「通勤で東京メトロ日比谷線に乗ったとき、尻のポケットに入れてた財布をスラれた」。会社に着いてから窃盗に気づいたが、3~4日後、財布が届けられたとの連絡で西新井駅(東京都足立区)に向かった。現金3000円とプリペイドカード数枚がなくなっていた以外は、免許証やクレジットカード、キャッシュカードはそのまま。ただ、気にかかる点が1つあった。

 

「西新井駅の駅員さんの話だと、届けた人は『落とし物』と言ってカウンターにタンと置いて、待ってくださいと言っても行ってしまった」

 

 スリの実行犯と届けた人が同一人物なのか、オウム関係者なのかは不明だ。

 

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