10・22即位パレードは大丈夫か

2019年10月08日 08時00分

 22日に行われる天皇陛下の即位を祝うパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」のリハーサルが6日朝、東京都心の皇居から赤坂御所までの約4・6キロの本番と同じコースで実施された。天皇の代替わりに伴い、さまざまな祝賀イベントが行われる中、最も警備が難しいとされるのが即位パレード。過去には多くのアクシデントに見舞われており、今回も不測の事態が起きかねない。

 22日は皇居の宮殿で午後1時半から「即位礼正殿の儀」が行われ、天皇陛下が即位を宣言する。終了後、午後3時半に天皇陛下と皇后雅子さまが乗ったオープンカーや秋篠宮ご夫妻を乗せた車などが宮殿を出発。二重橋前、祝田橋、桜田門、国会前、平河町、赤坂見附、青山1丁目を経由し、赤坂御所まで約30分かけて進む。

 この日、午前7時ごろから行われたリハーサルでは天皇皇后両陛下は参加しなかったが、白バイや警備車両など約50台が参加。車列は約300メートルにも及び、警察官が沿道にびっしりと並んだ。天皇陛下が乗るオープンカーを想定した車には、白バイやサイドカーが完全に四方を囲んで警備につき、物々しい雰囲気に包まれた。パレード当日は車列が400メートルになるという。

 今年は4月30日に退位礼正殿の儀、5月1日に剣璽等承継の儀、今月22日の即位礼正殿の儀、11月9日に「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」、同月14、15日に大嘗祭と改元イベントが目白押し。中でも即位パレードは公道を走り、沿道には10万人以上の人出が予想される。不特定多数の人が出入りし、警備が最も困難となる。

 皇室を巡るパレードでは過去に事件が起きている。1959年に皇太子夫妻(現在の上皇、上皇后両陛下)の成婚パレードで少年が馬車に向けて投石。29年前の即位の礼当日には極左勢力による迫撃砲や爆弾を使用したテロ・ゲリラ事件が都内の34件を含めて6都県で40件も発生。また即位パレードでは、舞踏家の女が爆竹を投げて、逮捕されたこともあった。

 今年は4月に秋篠宮夫妻の長男・悠仁さまが通う学校に男が侵入し、机の上に刃物2本を置く事件が起きた。逮捕された男は動機を明かしていないが、天皇制に反対する勢力は、当時と比べれば弱まったものの、抗議活動やテロ未遂事件が起きている。

 また5月にはドローンとみられる物体が皇居周辺や六本木などで目撃された。当時はトランプ米大統領の来日に合わせたテロが警戒されたが、その後、ドローンの出現はなく、目的はいまだ分かっていない。

 警備関係者は「過激派勢力がもし爆発物や化学兵器を積んだドローンを飛ばすようなことがあれば、1年以上前から入念に準備しているでしょう。即位パレードを狙うなら、怪しまれないように沿道近くのマンションやアパートを事前に借りて、本番当日にベランダから飛ばす。これをやられたら、対処は難しい」と話す。

 東京23区内の上空ではドローンの飛行が禁止され、警視庁はドローンが違法飛行できないよう妨害電波を発信するジャミングや捕獲用ドローンの準備をしているが、効果があるかは未知数だ。

 また思わぬ珍客も紛れかねない。日本の快進撃で盛り上がるラグビーW杯には、多くの外国人ファンが来日し、酒に酔っての迷惑行為が各所で起きている。5日に大分で開催されたオーストラリア対ウルグアイ戦では酒に酔ったオーストラリア人の男がピッチに乱入して逮捕された。大会は19日から決勝トーナメントに入り、都内でも試合が行われる。即位パレードにもマナーの悪い外国人ファンの便乗出没が予想され、バカ騒ぎを起こさないかが懸念される。

 警視庁は即位パレードが整然と行われるようにシミュレーションを重ねてきた。この日のリハーサルも本番さながらの厳戒さとなったが、関係者は無事終わるまで気をもむ日々となる。なお雨天の場合は26日に延期となる。