鉄柱倒壊「自然災害だから補償なし」ゴルフ練習場の言い分が大ヒンシュク

2019年09月20日 16時00分

 台風15号で千葉・市原市のゴルフ練習場の鉄柱が倒壊し、近隣住宅に被害が出ている件で、練習場側の弁護士が「自然災害なので家屋の修理費は支払わない」と被災住民に通達し、大ヒンシュクを買っている。

 9日の台風で倒壊したのは練習場の幅110メートルにわたるネットとその鉄柱で、高さ30~40メートルの鉄柱が倒れ、隣接する住宅13棟を直撃。発生から10日が過ぎても除去されておらず、住民らの憤りは膨らむばかりだ。

 11日には練習場の所有者が住民に説明会を開いたが「鉄柱を除去できる業者を探している」などと説明し、被害を与えた住宅については「すべて補償します」と説明。だが、13日ごろから練習場側の弁護士が被災住民に対し、こんな真逆のことを伝えてきたという。

「自然災害なので被災家屋はそちらの火災保険で修理していただくことになった。裁判をして負けた場合、多額の弁護料を払うことになりますが、大丈夫ですか」

 予想外の強い台風が原因とはいえ、被害を与えた側の主張としてはあきれるばかり。住民は「脅しのような言い草だ」と激怒している。

「法律的には、鉄柱とネットの設置や管理方法に不備があったかどうかがポイント。不備がなければ自然災害として補償を免れますが、全面的には認められないでしょう」(法曹関係者)

 国交省や市原市が調べると、鉄柱の基礎部分を固定するボルトが複数壊れていたことから、老朽化や安全対策に問題があった可能性が高まった。強風が予想されていたにもかかわらず、側面のネットを取り外しておらず、倒壊につながった可能性が指摘され、練習場側の責任が問われそうだ。

「練習場側としては、早期復旧を望む住民感情を利用し裁判を避け、少しでも補償額を減らす戦術かもしれないが、逆に住民感情を逆なでしかねない。もう少しソフトな言い回しで合意点を話し合うようにすべきではないか」と先の法曹関係者は話している。