ドリフト改造車に不正車検…「車点検の日」に発覚!

2019年09月11日 16時10分

 10日は「く(9)るまてん(10)けん」の語呂合わせで、兵庫県自動車整備振興会が制定した「車点検の日」。自動車整備の大切さをアピールし、交通安全につなげる日としているが、そんな日にとんでもない事件が明らかになった。

 タイヤを滑らせながら走るドリフト用に改造した車の車検を不正に通す見返りに現金を受け取ったとして、警視庁交通執行課は10日までに、加重収賄などの疑いで、さいたま市の自動車整備会社役員で自動車検査員の菊地孝之容疑者(50)を逮捕。現金約2万円を渡したとして、贈賄などの疑いで、東京都日野市の会社員、天野直樹容疑者(25)らドリフト仲間の男5人も逮捕した。

 逮捕容疑は1月、菊地容疑者が天野容疑者らから現金を受け取り、車1台の検査をせずに虚偽の保安基準適合証を作成し、不正に車検を通した疑い。自動車検査員は国の検査業務を代行する「みなし公務員」で、贈収賄罪が適用される。6人はいずれも容疑を認め、菊地容疑者は「約5年前から少なくとも50件以上、不正車検を行った」などと供述している。

 天野容疑者らはドリフト仲間から不正車検の希望者を募って菊地容疑者に仲介し、1台当たり数万円の報酬を得ていたとみられる。改造車を直して正式に車検を通すためには約600万円必要なケースもあったという。

 車検は乗用車の場合、新車から3年、以降は2年ごとに受ける必要がある。最近はディーラーや修理工場に預けるのではなく、費用が安く済むユーザー車検で済ませる人も多い。

 自動車整備関係者は「車検は国の検査対応に通ったときが正常であって、その後はいつ壊れてもおかしくない。車検を受けてすぐに『壊れた』と苦情が来ることがありますが、どこで受けたか聞いたら、国から認められた整備工場ではないところで受けている。予防安全を買うかどうかはユーザー次第で、そこは自己責任なんです」と話す。

 安全を守るべき業者が不正に車検を通していたのだから、言語道断だ。