【千葉保険金殺人】通夜参列者が「直視できなかった」遺体の凄惨状況

2019年09月02日 16時10分

 千葉県富津市の港で1月、内装工の宍倉拓也さん(23=当時)が溺死し、拓也さんの養父で勤務先の社長の宍倉靖雄容疑者(48)、彫師の佐中佑輔容疑者(31)、内装工の金子栄司容疑者(50)が8月28日に殺人容疑で千葉県警に逮捕された事件は非常に計画的で凄惨だ。

 県警によると、容疑者3人は1月27日に富津市の金谷港の海岸から拓也さんを生命保険を得る目的で海に転落させ、殺害した疑いが持たれている。

 容疑者らは犯行前夜から、千葉市のキャバクラで拓也さんに大量の酒を飲ませ、車で港へ。到着後、靖雄容疑者は車に残り、ほかの3人は真冬で暗闇の海へ釣りをしに行った。拓也さんは隙を突かれ海に突き落とされた。当初は釣り中の事故と思われていた。

 拓也さんは4年前から靖雄容疑者の会社が入るアパートに住み込みで働き始めた。入社直後、生命保険に加入。昨年8月には靖雄容疑者が、拓也さんの母親に「会社の後を継がせたい」と持ち掛け、養子に。養子縁組の証人は佐中、金子両容疑者だった。拓也さんにはさらに2つの保険が掛けられた。3つのうち総額5000万円の保険金の受取人は母親だったが、昨年11月に靖雄容疑者によって勝手に名義変更された。

 県警は2月に内偵捜査を行っていたが、海岸には防犯カメラがなく捜査は難航。県警が保険会社に支払いを遅らせるよう求め、詐欺未遂での立件も検討している。

 容疑者3人の消去済みのLINEのデータを復元すると、殺害計画は昨春から企てられていたことも判明した。暗く人けがない場所の方が釣れることを信用させるため、3人は何度も拓也さんと一緒に釣りに出かけていたようだ。

 逮捕された3人はいずれも借金を抱えているという。

 捜査関係者は「金子は『拓也を海に突き落とせと(靖雄容疑者に)指示されたが、実行したのは佐中だ』と供述した」という。

 拓也さんの通夜に参列した知人は「遺体の顔面は殴られたようにボコボコ。むくみという感じではなく、頭も腫れていて、まぶたや口は閉じられない状態。直視できなかった」と明かした。