試乗車による悪質あおり運転が大事件に 国家公安委員長発言で4県警捜査

2019年08月16日 16時00分

 茨城県守谷市の常磐自動車道で10日、男が運転中の20代男性の車を停止させた上、男性を殴って逃走していた事件で15日、茨城県警は車のナンバープレートから神奈川県内の販売代理店から男に貸し出された試乗車であることを特定し、車を押収した。入手した被害者のドライブレコーダーの記録から、男は直前にあおり運転をしていたとみられ、県警が傷害と道交法違反容疑で調べている。

 10日午前6時15分ごろ、常磐道上り線を走っていた男性の車に対し、男の車が前に入るなどして無理やり停止させた。男はさらに窓越しに「殺すぞ」などと怒鳴り、男性の顔面を5回ほど殴打したのが車載カメラに撮影されている。

 同じナンバープレートの車が愛知県の高速道路で7月23日にあおり運転をしたほか、静岡県でも同様の行為をしたとの情報を得ており、茨城県警は両県警と連絡を取り関連を調べている。

 男は7月21日、所有車が故障したとして、代理店に修理を依頼し、代車として「3日間の約束」で試乗車を借りたという。同23日の返却予定日に車が返却されなかったため、代理店は修理を中止したうえで男に連絡を取ろうとしたが、連絡がつかず、同25日に男から「8月3日に返す」と連絡があった。しかし、音信不通となり、8月6日に男から「13日に返せる」と連絡が入った。11日に男の“代理人”と名乗る3人が返却に訪れたが、代理店から男との連絡を頼まれるも拒否し、代理店を後にした。

「あおり運転と代理店の所在地から少なくとも4県にまたがる案件で、さらにお盆休み期間ということで調整がスムーズにいかなかったんでしょう。それが15日に山本順三国家公安委員長が『言語道断』と発言。各県警が本気を出さなければならない“大事件”に発展しました」と警察関係者。

 あおり運転が社会問題となっている中、この事件が“象徴”として注目を集めている。