破壊された「新宿の目」真犯人は?動機は?

2019年07月04日 07時30分

何者かによって一部を破壊された新宿の目

 反社会的“闇”勢力の仕業か――。東京・新宿駅西口地下広場にある大型オブジェ 反社会的“闇”勢力の仕業か――。東京・新宿駅西口地下広場にある大型オブジェ「新宿の目」の一部が壊れ、警視庁新宿署が器物損壊容疑で捜査していることが2日分かった。新宿の目はアクリル製で幅約10メートル、高さ約3・4メートル。新宿署によると、右側に約20センチの傷がつき、破損した部分が付近に落ちていた。経年劣化によるものではなく、人偽的に壊されたとみられる。いったい、誰がなぜ壊したのか。犯人像のヒントは、新宿にまつわる都市伝説にあるのかもしれない。

 6月上旬、通行人から交番に「壊れている」と情報提供があった。新宿の目を所有する小田急電鉄が連絡を受け、被害届を提出した。同社は修復するとしている。

 1969年に新宿スバルビルの地下1階、壁面に設置された新宿の目を創作したのは、彫刻家で画家の宮下芳子氏だ。自身のホームページで同作品について「時の流れ、思想の動き、現代のあらゆるものを見つめる“目”二十一世紀に伝える歴史の“目”…もしかすると遠く宇宙を見つめる“目”かも知れない。このような多次元の“目”こそ新都心のかなめ『スバルビル』には最適、と思った」とコメントしている。

 しかし、スバルビルは現在、閉鎖されており、2018年の8月から地上部のみ解体工事が始まっている。新宿の目の位置する地下部の今後は未定で、一部のファンからは「撤去されるのでは」と心配され、「どこか別の場所に飾ってほしい」など、保存を希望する声も多い。

 その一方で、ネットでは「新宿の目の近くに謎のドアがあり、秘密の部屋に通じている」などの都市伝説が広まっている。これは、新宿を舞台にした諸星大二郎氏のSF短編集「夢みる機械」から始まったとされる。作中に出てくる、人型ロボット製造会社「ユートピア配給所」につながる秘密の道が隠れている場所として、新宿の目が登場していたのだが、実際の新宿の目にも秘密の何かがあるのではないかと考えられているのだ。

 オカルト研究家の山口敏太郎氏は「新宿にはアルタ前にピラミッドがあり、新宿は秘密結社に支配されているエリアだと都市伝説では指摘されています。もちろんこれはただの噂話で現代の伝説です」と前置きする。

 JR新宿駅東口のアルタ前広場には、ピラミッドに下半身が埋まったライオンの像がある。また、東口のルミネエスト新宿の脇にはガラスのピラミッドもある。さらに、新宿の目もある。目というものは、古代から重要なものだった。

「目玉のオブジェや絵画は古代は英知の証しでした。有名な秘密結社フリーメイソンのマークはピラミッドに巨大な目玉が刻まれています。俗に言うプロビデンスの目というものです。これは単に古代の英知を表しているだけです。ですが、都市伝説では秘密結社が自らの力を誇示するために、巨大な目玉のオブジェをあちこちに配置するという噂があります。もちろん単なるフォークロア(伝承)にすぎませんが…」

 新宿にまつわる都市伝説と、目にまつわる言い伝えが重なると、一部の人に大きな影響を与えるのかもしれない。

 山口氏は「中にはそれを盲信してしまい、『日本を支配する闇の勢力と戦うんだ』と思い込み、目玉のオブジェを壊したり、ピラミッドを破壊したりする連中がいます。かなり危険な連中で、彼らこそが違った意味で反社会的な“闇の勢力”になっています。今回も都市伝説に洗脳された連中の仕業かもしれません。ただの酔っ払いのいたずらだったらよいのですが」と指摘している。

 謎に包まれた巨大オブジェ。その大きな目玉には、いったいどんな人物が映っていたのか。