たった2か月で殺意…介護現場“トラブル多発”の実情

2019年06月19日 07時15分

 埼玉県東松山市のアパートで住人の介護施設職員渡辺真澄さん(38)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された元同僚の無職佐々木靖幸容疑者(41)が「いろいろ尽くしたけれど裏切られた気持ちになり、殺そうと決意した」と供述している。

 県警などによると、渡辺さんは5月まで勤めていた介護施設で約2か月間、佐々木容疑者と一緒に働いていた。その後は別の介護施設に移った。

 佐々木容疑者の逮捕容疑は、11日夕から13日午前7時20分ごろまでの間に、渡辺さん方で、渡辺さんの胸や腹を刃物のような物で刺し殺害した疑い。県警は、2人の関係性やトラブルの有無など、詳しい経緯を調べている。

 介護現場の人間関係のトラブルについて、別の介護施設を運営する会社の役員は語る。

「閉鎖的な空間で時間を共にしますから、職場恋愛が生まれやすい環境にあります。休みが不規則で、給料が少なく、手近なところで異性を求めてしまうんでしょうね。10人のスタッフのうち、3人が男性という現場で、2人の男性が同じ女性に二股かけられている事案もあり、配置替えをしないと運営に支障をきたすほどでした」

 派閥をつくったり、意地悪をしたりするといった職員同士のイジメも多いという。

「人間関係の構築が不器用な方も散見されます。前職で問題を起こして転職を繰り返しているような人が、辞職追い込み番長みたいに幅を利かせて、他の職員を追い詰めるんですよ。スタッフの人間関係の悩みを聞いて、シフトを考慮するのも運営者の役目で、毎月頭が痛いんですよ」(同)

 職員が辞めてスタッフが不足した際には、派遣会社に頼ることになる。

「できないことをできると偽るように派遣会社から指示されて現場に入ってくる人が多いんです。経験不足は現場に入ると足手まといになります。人員不足につけ込んで、条件と違う人材を偽って送り込む派遣会社を詐欺で告発したいくらいです」(同)

 2か月だけ被害者と同じ職場にいた容疑者の真相は捜査で明らかになろう。