日本海運会社のタンカー攻撃“犯人”は?ガソリン価格への影響どうなる

2019年06月15日 16時00分

 イラン沖のホルムズ海峡で13日に日本の海運会社などが運航するタンカー2隻が攻撃を受けた事件が世界中に波紋を呼んでいる。今後、米国がイランに軍事制裁にでも踏み切れば、原油の値段が跳ね上がりかねない事態で、不安は尽きない。

 米CNNは日本時間14日、攻撃を受けたタンカーに付着したまま不発になっていた機雷をイラン海軍の小型船が回収する様子を米軍機が撮影していたと報道。米国防総省はその映像を公開し、トランプ大統領は「イランの仕業だ」と非難した。

 対して、イランはタンカーから乗組員を救助し、港で保護している様子を写した動画を公開し、攻撃に関与した疑惑を全面否定。イランに敵対する勢力にハメられたと主張している。

 攻撃を受けた日本の海運会社「国華産業」はタンカーの状態について「安定しており、沈没の可能性はない」とし、貨物や燃料の損傷もないという。

 4月にもUAEの沖合で、イランの支援を受けるイエメンの反政府組織「フーシ派」がサウジアラビア船籍やノルウェー船籍など計4隻をドローンで攻撃したばかりだが、被害は小さく死傷者も出ていなかった。

 世界で海上輸送される原油の3割はホルムズ海峡を通過し、日本に至っては8割を占める。アラビア半島周辺でのテロは、原油の安定供給の不安をあおり、価格をつり上げる狙いもある。

 実際、今回の攻撃で、米とイランの衝突で、原油の供給量減の懸念から原油価格は一時値上がりしたが、被害が小さかったことで落ち着きを取り戻しつつある。

 最も原油相場が直結するガソリン価格では、先月まで12週連続上昇し、1リットル当たり150円を超え、ゴールデンウイークの日本列島を直撃したが、同月下旬から4週連続で値下がりに転じていた。その直後に起きた今回のテロ。イラン側勢力の“示威行為”で収束すれば、生活に大きく影響することはなさそうだが、楽観もできない。