「関東電気協会」名乗る連続?窃盗犯逮捕 ダマされないポイントは「事前通知」

2019年06月13日 16時00分

 警視庁志村署は12日までに、板橋区の職業不詳山下一広容疑者(44)を窃盗と住居侵入の疑いで逮捕した。

 昨年12月3日午後2時ごろ、板橋区の無職女性(70)が住むマンションの部屋を訪れ「漏電検査をしている。管理人さんからの了解も得ている」として「関東電気協会」の作業員を装って室内に上がりこんだ。

 点検中に洗面所のブレーカーを見ることを女性に指示し、女性が洗面所から動けないようにしたうえで、他の部屋から現金26万円と時計、指輪、ブレスレットなど10点の貴金属(時価総額3900万円相当)を盗んだ疑い。「生活に窮していて、やりました」と容疑を認めている。

 同署によると、山下容疑者は朝からマンションの各部屋を回っていた。作業着姿に首からはネームタグをぶらさげていた。ニセの点検中には、各部屋から洗面所に声を掛けて、作業をしていると思い込ませていた。

 最後には「検査終わりました」と言って部屋を出て行く。管理人に許可を取ってはいないが、誰も怪しむことなく犯行を遂行していた。女性は翌日、外出しようとして財布に現金がないことに気付いた。

 他に被害を受けた部屋はないが、約2年前から板橋区内で集合住宅を中心に同様の被害が十数件発生している。多くで「漏電検査」を名目に訪問し「関東電気協会」「関東電気保安協会」「電力会社の社員」を名乗っていた。同署ではほとんどが山下容疑者によるものとみて余罪も調べる。

 名前を使われた「関東電気協会」は、2011年に「日本電気協会 関東支部」に名前を変更している。が、同支部が検査業務をすることはない。

 訪問検査を実際に行う「関東電気保安協会(KDH)」の広報は「初回訪問の点検はしません。訪問日など事前にお知らせのチラシを配ります」とする。事前通知なしの飛び入り検査は「あり得ない」といい、昔から事件が起きるため、KDHではホームページに訪問者の服装など注意を掲載している。