吹田・女児いじめ学校側の放置判明 尾木ママ激怒「厳しく責任問うべき」

2019年06月13日 16時00分

「感覚がまひした学校」断罪した尾木ママ

 大阪府吹田市の市立小学校に通う小学5年の女児が1~2年生当時、同級生の複数の男児から繰り返し暴力などのいじめを受けていた問題で、学校側が女児の訴えを事実上放置していたことが12日、分かった。

 市が設置した第三者委員会の調査報告書で発覚したもので、女児は2015年秋~17年3月、5人の男児からボールをぶつけられたり、ランドセルを引っ張られたりする暴行のほか、きょうだいの悪口や「ガリガリ君」とあだ名を付けられるなどのいじめを継続的に受け、教師に被害を訴えないよう口止めもされた。

 女児は左足首を骨折し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や心因性視力障害などを負った。17年3月、女児が保護者に「嫌なことを言われた」と伝え、いじめが発覚。同月、保護者が学校に被害を訴えたが、当時の校長から謝罪はなく、女児は数日後に再びいじめを受け登校できなくなった。

 女児が2年生の1学期に生活アンケートで「けられた。なぐられた」と被害を訴えていたが、担任は男児に「してはいけない」と声を掛けるだけで、報告書は事実確認などをしなかったと指摘し「組織的な対応は皆無といっていい」とした。

 第三者委は市教委に対し「被害児童と保護者にとってどれほどの苦しみだったか、真に理解できていたのか甚だ疑問だ」と批判。市教委は報告書を受け12日会見し、当時の対応が不適切だったと謝罪し、関係者の処分も検討するとした。女児の保護者は大阪府警に被害届を出しており、市などに損害賠償を求める訴訟も検討するという。

 教育評論家の尾木ママこと尾木直樹氏は「学校や市教委の対応に憤りを感じる。厳しく責任を問うべきだ。被害児童が訴えているのにいじめと捉えることができていなかった。いじめの問題がこれだけニュースなどで取り上げられているのに感覚がまひした学校だ。初期段階で複数態勢で対応に当たるべきだったが、必要な対策が何一つできていなかった。全国の学校でも同じようなことは起きており、子供の命、安心安全を守る学校づくりのために法整備を急がなければいけない」と厳しい目を向けている。