ミニカー60個盗んだ52歳男を逮捕 マニアがハマる“プレミアム沼”

2019年06月06日 07時30分

フェラーリ・テスタロッサ

 福井県警鯖江署などは4日までに、窃盗と建造物侵入の疑いで鯖江市の自称古物商の男(52)を逮捕した。4月1日ごろ、越前町の60代男性所有の倉庫に侵入し、タンスなどに保管されていたミニカー約60個を盗んだ疑い。「転売目的でした」と容疑を認めている。

 自宅などの捜索によって、ミニカー「トミカ」など約650点が押収された。被害者が男性の他にもいる可能性があり、余罪を調べる。警察はネットオークションで売りさばいた形跡も確認している。

 2人の間に面識はなく、男性が長年コツコツ集めていた“宝の山”の存在を知った経緯は不明。事件を受けて、トミカコレクターの間に怒りが広まっている。

 アルバイトの稼ぎはすべてトミカにささげているというSさんは「人が苦労して集めたトミカを盗んで転売するなんて許せない」と話す。

 盗っ人まで現れるほど、トミカの持つプレミアムは注目されている。タカラトミーから発表される注目の新作にはネット予約が殺到。中高年ファンや転売屋が新作を求めて店頭に列をなす。

 トミカは作られた年代や、工場の場所(日本、中国、ベトナムなど)で値段が上下する。車種やカラーリングやバリエーションでも変動する。コレクターはハマると際限のない“沼”に落ちていくことになる。

 外国、特にアジアでもトミカは人気だ。「たとえば、今はトミカのシビックが高額。これは中国でシビックが人気になったことから、中国人のバイヤーが日本のメルカリで買って高騰しているのが原因。トミカの値段は海外の動きにも連動すると言われている」(Sさん)。トミカだけで一つの経済が出来上がっている。

 また、東京都新宿区のミニカーショップ「ケンボックス」の店長は「盗まれたトミカの中には高値のつくものもありました。被害男性はかなりお金を使っていると思う」と話す。これが盗まれて勝手に売られるのは許せないだろう。