〝産地偽装〟悪しき習慣

2012年06月01日 18時00分

 大阪で消費者の信頼を裏切る産地偽装事件が起きた。大阪府警は、不正競争防止法違反(原産地などを誤認させる行為)の疑いで、大阪市此花区の精肉店「AMMS福田屋此花店」の元店長の男(62)を逮捕した。元店長は今年2月、スーパーの一角にある精肉店で東日本大震災で被災した福島、宮城県産などの牛肉60パックを鹿児島県、北海道といった他道県産と不正に表示し販売。逮捕前にテレビ局などのインタビューに対して、悪びれる様子もなく「社長も知っていたのに注意しなかった」などと犯行を認めていた。

 

 捜査関係者が「仕入れや販売は店長の独断だった」というように、元店長は福島県産牛肉を昨年10月から今年2月までの間、計45回、計1000キロ余りを仕入れていた。それでいて「福島県産では売りにくかったから偽装した」とは、罪の意識があまりに希薄だ。相変わらずこの業界では〝産地偽装〟の悪習がなくならない?

 

 食品ジャーナリストの椎名玲氏は「よくある話です。大阪の個人スーパーや個人商店では安い値で仕入れて当たり前のように偽装するモラルの低い店がある」と指摘している。原因は、放射能という見えない恐怖のせいで福島県産の食材の価格が大幅に下がったこと。

 

 当局と業者の〝イタチゴッコ〟は、いつまで続くのか?