トランプ米大統領の天敵逮捕

2019年03月28日 07時15分

天敵が逮捕されたトランプ大統領(ロイター)

 トランプ米大統領(72)と不倫関係にあったと訴える米ポルノ女優ストーミー・ダニエルズ(40)の元代理人が逮捕され、全米が大騒ぎだ。逮捕されたのは、トランプ氏批判の急先鋒として知られる著名弁護士マイケル・アベナッティ容疑者(48)。25日(日本時間26日)、スポーツ用品大手「ナイキ」から巨額の現金を脅し取ろうとしたとして恐喝の疑いなどで連邦検察から訴追された。

 ニューヨークとロサンゼルスの連邦検察は25日、それぞれの別の事件をめぐりアベナッティ容疑者を訴追したと発表した。ニューヨーク連邦地検によると同容疑者は今月、共犯の男とナイキに対し「高校や大学のバスケットボール部の有名選手を巻き込んだ同社のスキャンダルを明らかにされたくなければ1500万~2500万ドル(約16億~27億円)を支払え」と恐喝。被害者という同容疑者の“顧客”にも慰謝料150万ドル(約1億6500万円)の支払いを求めた疑いがもたれている。

 このスキャンダルについてアベナッティ容疑者は、現地時間26日に記者会見をするとしていたが、それを前に捜査当局がニューヨーク市内で同容疑者の身柄を確保するという逮捕劇となった。その後、同容疑者は30万ドル(約3300万円)の保釈金を納めて保釈され、集まった記者団に「私の無実は完全に証明される」と強調した。

 CNNによると、同容疑者がナイキと接触し、現金を脅し取ろうとしたことで、同社の顧問弁護士が捜査当局に連絡。米連邦捜査局(FBI)が両者のやりとりを監視していたという。

 アベナッティ容疑者はロサンゼルスの連邦検察からは、自身の事業で背負った借金の支払いに充てるため、顧客の金を着服したなどの疑いで訴追された。また、ミシシッピ州の銀行からも金をだまし取ろうとした詐欺容疑が指摘されている。

 逮捕のニュースに弁護を依頼したストーミーもツイッターで反応したが、意外な展開に。

「突然のことで戸惑ったが、驚いてはいない。私に対してとても不誠実だったから、ひと月以上前にマイケル(アベナッティ容疑者)との契約を解除した。アベナッティ氏へのコメントはこれをもって控えます」と切り捨てた。

 ストーミーは「2006年当時、トランプ氏と不倫関係にあり、大統領選出馬前に口止め料が支払われた」などと発言。トランプ氏側が「全てウソ」などと主張したため、昨年4月、ストーミーがトランプ氏らを訴え、アベナッティ容疑者は原告の法廷代理人を務めていた。ストーミーは昨年10月、暴露本「全面開示」を発売していた。

 この口止め料は選挙目的の違法支出とされ、トランプ氏が元顧問弁護士に支払いを指示した疑いも持たれている。

 一方、アベナッティ容疑者自身も来年の米大統領選への出馬に意欲を示していたが、昨年11月にドメスティックバイオレンス(DV)の疑いで逮捕され、断念した。