女子中学生「大麻逮捕」の衝撃…ドラッグ汚染の低年齢化は想像以上に深刻

2019年03月27日 07時30分

 まさかの女子中学生が…。大麻やMDMAなどの違法薬物が、急速に若年層へ流通している実態がまた明るみに出た。京都市内の中学3年の女子生徒(15)が、自宅で大麻を所持したとして京都府警少年課と伏見署が大麻取締法違反容疑で逮捕していたことが25日わかった。「悩みで死にたくなって…眠れなかった」と使用の理由を供述しているが、合成麻薬のMDMAまで所持していた。ドラッグ汚染の低年齢化は想像以上に深刻だ。その現状と、蔓延する原因を専門家が分析した。

 京都府警によると、女子生徒は今月1日、自室のベッドに横になった状態で突然暴れ出し、白目をむいて錯乱状態に陥ったことから、母親が119番通報し、救急搬送された。尿検査で大麻の陽性反応があり、自室から乾燥大麻7・1グラムが見つかったことから、7日に逮捕された。

 女子生徒の母親が、部屋から乾燥大麻の他に吸引用の巻き紙、MDMA2錠などを発見し警察署に申告。府警は25日、女子生徒がMDMAも所持していたとして、麻薬取締法違反の疑いで追送検した。

 伏見署によれば、女子生徒は「家族のことで悩み死にたくなった。眠れない時もあり、ネット上に大麻を吸えばよく眠れると書いてあったので眠るために使った」と容疑を認めているという。

 入手方法については「ネットで知り合った男性たちから大麻を購入した。今年1月ごろに吸い始め、複数回購入した」と供述している。

 思春期の少女が、家族や友人関係で悩むことは珍しくない。だからといってネットからドラッグを安易に入手できたとなると、年頃の子を持つ親にしてみれば、たまったものではない。

 京都市内では、昨年10月にも同市内の中学3年の男子生徒(15=当時)が大麻取締法違反(所持)の疑いで府警に逮捕されている。2016年にも同容疑で、中学3年の男子生徒、府立高3年の男子生徒ら3人が逮捕されている。15年11月には、京都市内の小6男児(12=当時)が教師に「大麻を吸った」と告白し、衝撃が広がったこともある。

 身近なグループ内での乱用も懸念されるが「今回の事件は単発で、非行グループなどとつながりがあって、薬物の受け渡しが行われたものではないと確認している」と、捜査関係者はこれらの事件と今回の女子生徒の関連性を否定。入手経路については捜査を進めるという。

 薬物に詳しい事情通は少年少女に広がるドラッグ汚染について「大麻の売買は若年層がよく利用するツイッターを通じても堂々と行われており、昔に比べると手軽に若者が薬物ルートにたどり着ける。SNSでは女性ラッパーが大麻をふかす様子を配信したりしている。憧れている人が大麻を使っていると知って、影響されやすい若者が乱用してしまう」と話す。

 警察庁の最新のデータによると、大麻での検挙人数は17年に3008人と過去最多を記録。来月公表される昨年の検挙人数はさらに増える見込み。

「中学生の摘発は、この20年間では10年の11人をピークにその後は0~3人くらいで推移しているが、高校生は17年に最多の53人が検挙されている。遊び仲間の先輩から勧められ後輩が手を出すケースが多いので、今後は中学生の摘発も多くなるのでは」(捜査関係者)

 最近では学校での指導も行われているというが、今回気がかりなのは、女子生徒がMDMAも所持していたことだ。捜査関係者は「この年代のMDMA所持による検挙は珍しいのではないか」という。

 専門家は「大麻は“ゲートウエードラッグ”ともいわれ、より強い作用を求めて他の薬物に走るきっかけになる。大麻は記憶障害、幻覚、妄想などを引き起こし、それによる交通事故、自殺など危険性は高い。安全だとか誤った情報を信じないよう、啓発を続けないといけないし、本人も断る勇気を持ってほしい」と指摘する。社会全体で根気強く取り組んでいくしかない。