独身高齢者を狙った結婚詐欺師の卑劣な手口

2019年03月21日 07時30分

 新潟県警柏崎署と生活保安課は19日までに、上越市柿崎区の男(75)を詐欺容疑で再逮捕した。マッチングアプリなど出会いの場がインターネットに移行しつつある中、男は「結婚相手を紹介してやる」と古典的な結婚詐欺を働いていた。

 男は昨年6月下旬、柏崎市に住む独身の50代男性Aさん宅を訪れ、応対した70代父親に「息子さんの嫁を探してあげます。お金を預かるから最後まで責任を持つ」として、7月に父親から申込金として現金50万円をだまし取った疑い。Aさんは後に女性を紹介されたが、この女性には交際相手がいて結婚する気はサラサラなかった。

 男は標的を探す際に「独身の男がいたら紹介してよ」と複数の知人に依頼。そのなかでAさんの知人でもあったBは男からお願いされて、わざわざこの女性を用意した。「『私、彼氏いるけどいいの?』と困惑する女性に、見合いの場に行くように頼んだ」(同関係者)

 お見合いが終わった後、Aさんはこの女性とは連絡を取っていない。「必ず結婚させてあげる」との約束をほごにされたと怒るAさんがクレームを入れると、男は「見合いさせたじゃないか。契約書にも書いてる」とそっぽを向くのだった。

 契約では、申込金が50万円。お見合い1回につき50万円。成立して入籍したらまた50万円と記載されていた。

 女性も仲介者のBも事前に計画を知っていたり、報酬を得たり、すでに配偶者がいたりしたのなら、詐欺罪が成立するが…。

「2人とも金銭をもらっていないし、事前に詐欺の計画を知らされていなかった。女性も知り合いの依頼をむげにはできず、嫌々見合いの席に臨んだらしい」と捜査関係者も苦り顔。Bは昔からいる“ただのおせっかいな人”だった!?

 男は2月に特定商取引法違反でも逮捕されている。昨年6月12日、同じく柏崎市の独身の60代男性に結婚相手を紹介する名目で契約書を締結した際、クーリングオフに関する事項などの記載のない書面を交付した疑い。検察はこの事件での起訴は処分保留としている。

 昨今は高齢の独身者が増えている。ワラにもすがる思いで嫁を探していた被害者を他人に思えない男性も多いだろう。70代の老親も息子のためを思って現金を出した。“結婚したい男”をだました罪は軽くないハズだが…。