取締役会出席へ凄まじい執念も「ゴーン被告VS西川社長」実現せず

2019年03月12日 17時30分

ゴーン被告(ロイター)

 会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が、12日に開かれる日産の取締役会への出席をゴリ押しし、東京地裁が却下するドタバタとなった。

 日産の取締役会には、フランスからルノーのジャンドミニク・スナール会長が来日して参加。ルノー、日産、三菱自動車の連携強化などが協議されるとみられる。

 この取締役会に「参加したい」と言いだしたのが6日に保釈されたばかりのゴーン被告だ。日産は昨年11月にゴーン被告が逮捕された後、臨時取締役会でゴーン被告の会長および代表取締役を解職したが、まだ取締役ではある。

 日産は4月8日の臨時株主総会でゴーン被告を取締役からも解任する算段で、12日の取締役会ではその意思を確認する手はずだが、そこにゴーン被告に乗り込まれては具合が悪い。日産は「ゴーン被告が出席する必要はなく、仮に出席すれば議論しにくくなる」との内容の意見書を東京地検を通じて地裁に提出した。もっとも、ゴーン被告の保釈条件は日産の経営陣ら事件関係者との接触禁止。取締役会に出席する日産の西川広人社長とゴーン被告が対面する事態になれば「サイカワー、コノヤロー」などとゴーン被告が何を言いだすか分からない。

 さらにゴーン被告の恐怖支配が身に染みついている他の取締役や役員らも、口裏合わせや証拠隠滅に加担しかねないとあって、出席が許されるハズがない。それでもゴーン被告は「取締役会への出席は義務だ」と強弁し、地裁に却下された後には準抗告までして、出席を訴えたのだから、その執念はすさまじい。

 一方で日産はゴーン被告の不正解明の社内調査で、国内外の邸宅の家賃や購入費を日産に肩代わりさせるなど少なくとも50件を把握。海外分は一部しか調査が終わってないため、さらにその数は膨れ上がるという。いずれ調査結果を公表し、ゴーン被告の取締役解任が妥当であることを粛々と進める予定だ。