ゴーン被告が弁護人を“クビ”に 無罪請負人・弘中氏の勝算は

2019年02月14日 17時00分

弘中惇一郎弁護士

 会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(64)の弁護人を務める大鶴基成弁護士と押久保公人弁護士が13日、東京地裁に辞任届を提出した。弁護人の早期交代にゴーン被告の焦りが見えてきた。

 大鶴氏は元東京地検特捜部長で、ライブドア事件などを手掛けただけに「特捜部の手法に熟知している」とその手腕を買われ、ゴーン被告の逮捕後、弁護人に就任していた。金融商品取引法違反での再逮捕時に検察側の勾留延長請求が棄却され、手柄を挙げたかに見えたが、直後に会社法違反で再逮捕。その後2度にわたって、保釈申請を出しているが、いずれも棄却されていた。

 昨年11月の逮捕から3か月近い“小菅ヒルズ”暮らしが続いているゴーン被告。

「ベッド付きの少し広い部屋に替わったとはいえ、ゴーン氏はもう64歳。相当こたえているのでは」(法曹関係者)

 大鶴氏は「守秘義務がある」と辞任理由は話さなかった。ゴーン被告は日産時代、コミットメント(目標)を掲げ、達成できなければ容赦なくクビを切ってきた。その経営手法同様、弁護人もあっさりと交代させたのか。新たに弘中惇一郎弁護士と河津博史弁護士が就任することになった。

 弘中氏はロス疑惑の三浦和義氏(故人)や小沢一郎自由党共同代表の陸山会事件など手掛け、“無罪請負人”の異名を取る。

「ゴーン氏としてはワラをもつかむ思いでしょうが、弘中氏は敏腕といえども敗訴した事案は少なくはない。保釈はそう遠くないでしょうが、公判で無罪を勝ち取るのは難しいのでは」(前出の関係者)

 弘中氏は「ゴーン被告本人や家族と相談して決めた」と話した。14日に東京地裁で行われる検察・弁護人・裁判官による初公判に向けた初協議には、さっそく弘中氏が出席する。公判前整理手続き前の“弁護人入れ替え”が吉と出るか凶と出るか。